先日、足関節脱臼骨折の患者さんに外固定を施行しました。3果骨折なので、半端なくグラグラです...。手術まで数日あるので外固定を実施しました。
私は、足関節周囲の外傷ではU字スプリントを愛用しています。もちろん、今回もU字スプリントなのですが、翌日診察すると足関節の上方が当たって痛いとおっしゃられます。
確認すると、両果部の少し中枢側でU字スプリントが少々当たっていました。ここで手が止まってしまいます。U字スプリントなので調整が難しいのです。
U字スプリントではない通常のシーネの端が当たって痛い時には、私はこちらで紹介したようにペンチを用いてギプスシーネの角の部分を折るだけで済ましています。
以前は、ギプスカッターで角取りしていましたが、粉が飛散するし時間もかかります。フェルトパッド部をめくって、ファイバーグラス部をペンチで折る方法がベストだと思います。
フェルトパッドを剥がすのが面倒なら、フェルトパッド越しにファイバーグラスを折ってもよいでしょう。
これだけでも十分に目的を達成できます。
しかし、U字スプリントでは足関節を包込むように覆っているため、本体部分の修理が難しいのです。そもそもギプスシーネでは足関節部分を圧迫することもありません。
無理矢理、U字部分を広げましたが固定性がイマイチになりました。今回の修繕に関してはギプスシーネの方が楽だったと思います。
足関節の腫脹が強くなり過ぎると、U字スプリントでは調整が困難になる...。U字スプリントの意外な落とし穴かもしれません。