先日、遠方から資産形成の相談に来られた先生とお話をする機会がありました。
雑談の中で、2011年7月のオリンパスの粉飾決算事件が話題に上りました。
オリンパスが倒産すれば医療の現場にも大きな影響があります。
このため、株式投資をしていない方もオリンパスの粉飾決算事件に興味があったようです。
私の感覚ではオリンパスは完全に”クロ”であり、上場廃止は必定と思っていました。しかし、高い技術と市場シェアのある日本の宝のような企業だったので上場は維持されました。
結果的には上場は維持されましたが、事件当時は上場廃止の危険性の高まりとともに株価は暴落しました。現在では市況の影響もあり、当時の3倍程度に株価は上昇しています。
この方から当時のオリンパス株は購入しておくべきだったのか?
と質問されました。 これに対する私の答えは”否”です。
確かに私は逆張り投資家なのですが、個別株を購入する際には、
株価下落の原因を考えます。購入を検討する優先順位は下記のごとくです。
1. 世界経済の危機
2. 日本経済の危機
3. 個別業界の危機
4. 個別企業のスキャンダル
5. 個別企業の経営危機
最も安心して株式を購入できるのは①です。
世界経済は、米国を含めた複数の国家レベルでの担保がなされているからです。
②も日本という国家の担保が得られているため、
①のような複数の国家レベルの担保には及ばないものの安心できます。
③になると慎重に検討する必要があります。少し昔では消費者金融業界、最近ではマスコミ業界など、産業構造の変化のため業界自体が縮小・消滅する可能性があるので注意を要します。
④と⑤は個別企業の問題なので、現実的には何の担保も得られていません。
オリンパスのように復活(?)する企業もありますが、投資ではなく投機(博打)だと思います。
ただ、①や②に起因する個別企業の経営危機の場合は、④や⑤ではなく①や②という判断が適切な場合があります。例として挙げるとリーマンショック時のオリックスのようなケースです。
私は投機を行う意志はないので、平時における④や⑤の銘柄には近付きません。 しかし①や②の際には、経営危機に陥った会社の株式を、勇気を出して複数銘柄買いにいきます。
例えば、倒産のリスクが高い銘柄を10銘柄購入しても、そのうち5銘柄が危機を脱することに成功すれば、株価は底値の2倍以上には上昇するケースが多いので利益を得ることが可能です。
2008~2009年にかけて、私は危機に瀕したJ-REITの複数銘柄で上記の戦略を敢行しましたが、幸い倒産した銘柄はゼロで、全ての銘柄で株価は買値の3~5倍に上昇しています。
最後になりますが、④や⑤に引っ掛かるリスクを採りたくない方はETFがベストです。ETFなら、少なくとも①~③に収まっているので、比較的安心できる投資対象と言えると考えています。
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