昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
血液透析中の方で、脛骨内顆に巨大な骨欠損のある難症例でした。


この脛骨内顆の骨欠損のためFTAが195度もあり、屈曲拘縮も併発していました。このような方には大きな皮膚切開で進入してmedial parapatellar approachでしっかり術野を確保しています。


まず屈曲拘縮に関しては最初から大腿骨を通常より2mm切り上げました。脛骨側も内顆骨欠損の兼ね合いで1mm切り下げています。これだけ骨切しても伸展ギャップは非常にタイトでした。


内外側の靭帯バランスに関しては地道に
内側のリリースで対応するしかありません。脛骨骨切面から脛骨結節上縁に停止するG, STのレベルまで一気にリリースしました。


屈曲拘縮への対応も兼ねて、このレベルの剥離を脛骨背側の中央部まで施行しています。更に脛骨インプラントを許容できる最小サイズを選択して脛骨内側の余分な骨棘を切除しました。


これだけリリースを行いましたが、内外側の靭帯バランスは内側の緊張が残りました。術中の伸展制限は約10度なので、あとはリハビリテーションをがんばってもらい対応する予定です。


ちなみに血液透析の方だったので感染対策に抗生剤にセメント40gに対して抗生剤(CEZ)を0.5g混ぜています。欧米のように日本でも抗生剤含有骨セメントが販売されたらいいですね。



★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者がTKAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です