昨日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
最近のマイブームですが、後外側アプローチで関節包をL字状切開しています。
今日の方も大腿骨頚部のちょうど真ん中ぐらいで短外旋筋群の繊維方向に関節包および短外旋筋群を切開して、大腿骨頚部では中枢方向へは切開せず末梢側のみのL字状切開です。
この関節包の切開方式を採用することで、梨状筋だけではなく双子筋まで温存することが可能です。股関節屈曲70度ぐらいで、索状の双子筋がインナーボールの直上を覆います。
双子筋にかなり緊張の掛かった状態となり、後方への安定性が非常に高まります。もちろん前外方アプローチほどの安定感はありませんが、梨状筋温存手術よりもかなり安定します。
術中操作はややタイトでしたが脱臼させることは比較的容易です。前外方アプローチでは一度整復するとトライアルでも脱臼させるのに一苦労ですが、そういう煩わしさがありません。
① 展開が非常に容易 ② 試整復も含めて手術操作も非常に容易 というメリットがあるので、手術中のストレスもかなり軽減されます。
だんだん前外側アプローチでがんばるのが嫌になってきました(笑)。やっぱり、手術は簡単なのが一番です・・・。先祖がえりではないですが、後外側アプローチ派に鞍替しようかな。
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初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
人工股関節全置換術
前外側アプローチ
昨日の手術は、午前・午後とも人工股関節全置換術(THA)でした。
午前中の方は、特にリスクも無かったのでいつもどおり前外側アプローチで手術を行いました。
しかし、午後の方は大量のステロイドを内服しているため、高度の骨脆弱性を有する症例でした。両寛骨臼荷重部および左大腿骨頭に脆弱性骨折を併発するぐらい高度な骨粗鬆症だったのです。
今年の6月の発症にも関わらず、たった5ヶ月で大腿骨頭および寛骨臼の高度の圧潰をきたしたので、いわゆる狭義の急速破壊型股関節症(RDC)の定義を満たします。
このような方では、軟部組織をレトラクトするだけでも寛骨臼前後壁に骨折を併発することがあります。術中は、組織に出来る限り緊張が掛からないように配慮する必要があるのです。
したがって、この方には後外側アプローチで手術を行いました。後外側アプローチは展開が容易で組織に緊張が掛からないのですが、デメリットとして前外側アプローチと比べて股関節安定性に難があります。
逆に前外側アプローチでは組織の緊張が強く展開が難しいですが、術後の股関節安定性は抜群です。私は前外側アプローチ派なので、後外側アプローチでは非常に股関節安定性に気を使います。
カップの前方開角やステムの前捻角などでは、アプローチの違いによって目標角度に微妙な違いがあります。またリーミングの際に掘削されがちな方向も違うため注意が必要です。
後外側アプローチで展開が容易であったため手術は難無く終了しましたが、慣れないアプローチでは細かい所にまで気を使うので非常に気疲れする手術でした。
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