今日の午前はアルバイト先での外来でした。
約5分の間歇性跛行をきたしている腰部脊柱管狭窄症の方を治療しています。
MRIでL4/5で高度脊柱管狭窄があるので、保存治療で奏効しない場合には手術適応だと思います。しかし、まずは薬物治療でベストを尽くしてみようということでオパルモンから開始しました。
しかし、オパルモンでは全く歯が立たなかったので、プレタールを試してみることにしました。プレタールをいきなり200mg/日処方すると、動悸や頭痛を併発する可能性があります。
そこで、私は半量の100mg/日から投与開始します。プレタールはオパルモンと比較して有効率が高い印象ですが、副作用のほとんどないオパルモンと違い動悸や頭痛を好発します。
この方への初回投与量も100mg/日でしたが、残念ながら動悸や頭痛を併発してしまいました。しかし、下肢痛はかなり軽快したとのことです。
プレタールは、下肢痛に対して有効にも関わらず動悸や頭痛等の副作用があるため、泣く泣く処方を中止せざるを得ない方が多いですが、主治医としては非常に残念です。
今まで50mg×2錠の半量投与でも動悸や頭痛がある場合には、下肢痛に対して効果があっても投与を中止していました。しかし、今回は1錠を割って半錠のみ服用してもらうことにしました。
25.5mg×2錠です。これだけ容量が少ないと副作用の発生頻度は少なくなります。もし50mg×2錠でも副作用を併発するのなら、25.5mg×2錠の半錠投与を検討してもよいかもしれません。
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症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方
姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。
類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる