整形外科医のブログ

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喫煙

長期禁煙で人生のやり直し可能に!

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週刊ダイヤモンド(2018.01.13号)のカラダご医見番で興味深い記事がありました。何年禁煙したら帳消しになる? です。








以下に要点を転載します。





それでは何年禁煙したら、発がんリスクが喫煙歴ゼロの人なみにリセットされるのだろうか。


東京大学と国立がん研究センターなどの研究者らは、日本で行われた八つの集団研究、約32万人分のデータを使って全がん種と喫煙関連がんの発がんリスクに対する禁煙の影響を解析。


年齢や体格指数、飲酒の習慣など、喫煙以外の発がん性に影響する条件を調整して分析した結果、男性はある時点から21年間禁煙を続けた場合、発がんリスクが全く たばこを吸わない男性なみに下がることが判明した。女性の場合はぐっと短く、禁煙後11年で発がんリスクがリセットされるようだ


ちなみにこの結果は、1日に20本以上(1箱)を 20年間吸い続けてきた「ヘビースモーカー」でもほぼ同じだという。当然のことだが、禁煙期間が長いほど発がんリスクが有意に低下することもわかった。


ニコチン依存症疑いのヘビースモーカーでも禁煙効果があるのは朗報だが、男性は「ダブル成人式」の40歳で禁煙したとして、発がんリスクが非喫煙者なみに戻るのは61歳以降、というわけ。


最初から「21年」というゴールを見てしまうと、うんざりしそうだが、がん以外にも発症リスクが下がる病気がある。慢性閉塞性肺疾患(COPD)と血管がボロボロになる血管内皮障害だ。


COPDは日本人男性の死亡原因の第8位。ただ、3位の肺炎や2位の心不全にかなりの数のCOPDが紛れていると推測される。血管内皮障害は当然、心不全や脳卒中(同4位)のリスクだ。


とどのつまり人間の死因はがん、血流の滞り、呼吸障害の三つなのだ。その全ての発症リスクが下がると思えば、「Wハタチ」の禁煙もよろしいではありませんか。





これは、驚くべき研究結果です。私は一度喫煙によってヤラレてしまった肺胞や血管内皮は永久に元に戻らないと考えていました。


しかし、リアルワールドでは男性21年・女性11年という長い年月がかかるものの、その期間を摂生すれば、喫煙が無かったものとしてリセットされるのですね!


このあたりは先週のタトゥーと違い、喫煙では人生のやり直しが利くということのようです。喫煙者にとっては朗報といえるでしょう。


手術患者さんの問診では当然のように喫煙歴を聴取しますが、その際に喫煙歴があると「ハイリスクだな」と心にトゲが引っかかります。


20年前に喫煙を止めた患者さんでも「喫煙者」のレッテルを貼っていましたが、これからは男性20年、女性10年以上完全禁煙の人は、「クリーンな人」と考えようと思います。


そして、最後の「人間の死因はがん、血流の滞り、呼吸障害の三つなのだ」には得心しました。これらの3大死因のリスク因子を排除する努力が必要のようです。




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ガイドラインに準拠してわかりやすくコンパクトにまとまった良書です。概論が最初の30ページ程度なので、これはあらかじめ通読するとよいでしょう。各論は原発性骨腫瘍、腫瘍類似疾患、転移性骨腫瘍、軟部腫瘍、骨系統疾患、代謝性骨疾患の6章に分かれています。各章とも疾患ごとに、豊富な写真でわかりやすく解説されています。







老人施設では飲酒・喫煙OK?!

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先日、外来で特別養護老人ホームに入所中の患者さんが、多発関節痛(右膝関節と右足関節)で初診されました。


かなり尿酸値が高く、身体所見と血液生化学所見をみるかぎりでは、痛風性関節炎を強く疑いました。 飲酒は無いだろうから、尿酸排泄低下型の高尿酸血症だと判断しました。


いつもどおりに「消炎鎮痛剤で少し様子をみて、関節の炎症が治まったら高尿酸血症の薬物治療を開始しましょう
と伝えました。



退室時に「生活習慣で気をつけることはないですか?」と訊かれたので、施設入所中なので多量飲酒が原因である可能性は無いから、体質的なものだと思いますと答えました。


すると、施設の付き添いの方と患者さんが苦笑しています。理由を訊くと、結構な量のウイスキーを毎日飲んでいるそうです。。。


えっ、施設で飲酒してもいいんですか?と訊くと、飲酒・喫煙ともOKとのことでした。老人施設も、病院と同じく禁酒・禁煙だと思っていたのですが、全く間違いだったようです。


確かに病気で入所している方ばかりではないので、全面的に禁酒・禁煙にする理由はありません。老人施設の多くで飲酒・喫煙OKという事実は、私にとってトリビアでした。






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タバコ臭と画像所見はウソつかない

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外来で鎖骨骨折の保存治療を施行している患者さんがいるのですが、受傷後3ヵ月しても仮骨形成を認めません。転位はそこそこありますが、経験では骨癒合を獲得できそうでした。


しかし、全く仮骨形成を認めません。う~ん、おかしいな・・・受傷後1ヵ月の時点でかなりのヘビースモーカーであることに気付いた私は、完全禁煙を指示しました。


喫煙は、骨癒合獲得にかなりの悪影響を及ぼすことを重ねて説明しました。ご本人も納得されて、「がんばって禁煙します!」という返事です。


禁酒ほどではないものの、ヘビースモーカーにとって禁煙はなかなかハードルが高い印象です。それでも骨癒合のために、がんばって禁煙を守ってくれることを期待しました。


それ以後、禁煙継続中です!と毎回おっしゃられるのですが、全く骨癒合する気配がありません。どうしたものかと思案していると、ふと患者さんがかなりタバコ臭いことに気付きました。


アレッ? この臭いはタバコでは・・・。問い詰めましたが、やはり完全禁煙を継続しているとのことでした。一応、家族の副煙流もかなり骨癒合に悪影響を及ぼすことを説明しました。


しかし、感覚的には十中八九、禁煙していなさそうです。やっぱりな・・・。よく高尿酸血症の治療で減酒しています!とおっしゃられるアレと同じパターンのようです。


減酒もしくは断酒しているのに、この γ-GTPの高さは何ナノだと思うことが多々ありますが、これと同じパターンなのでしょう。


タバコの臭いと画像所見は、本当に禁煙を実施できているか否かに正直です。こちらは、骨癒合して欲しいから言っているだけなんだけどなぁ・・・




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喫煙が男性の痛風発症を抑制する?

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Medical Tribuneで興味深い記事がありました。
喫煙が男性の痛風発症を抑制する可能性」です。




男性喫煙者は痛風の発症が少ないとする研究結果が,米・Stanford UniversityのグループによりRheumatologyの1月号に発表された。  


同グループは,Framingham Heart Studyのオリジナルコホートで登録時に痛風がなかった男性2,279例と女性2,785例の最長54年間(1948〜2002年)の追跡データを解析。


年齢,BMI,アルコール摂取,高血圧・腎疾患・糖尿病を補正し,喫煙と痛風発症との関係を検討した。  


追跡中の痛風発症は399例(男性249例,女性150例)で,痛風発症率は喫煙群が2.13/1,000人年,非喫煙群が3.04/1,000人年であった。  


多変量解析の結果,喫煙群の痛風発症ハザード比は全体で0.76(95%CI 0.59〜0.98)で,男性では0.68(同0.49〜0.93)と有意なリスク低下が認められた。


一方、女性では喫煙群の痛風発症ハザード比は0.92(同0.60〜1.41)で有意な関係は見られなかった。





これはなかなか興味深い発表だと思います。もちろん、喫煙が痛風発作を抑制するメカニズムなどは不明ですが、もし本当に喫煙で痛風発作が抑制されるのならトリビアですね。


一般的には喫煙は百害あって一利なしだと思われていますが、この発表が事実だとすると少しは喫煙者やタバコ会社を勢い付かせることになるかもしれません。


一医療従事者としては、仮に喫煙が痛風発作を抑制する効果があったとしても、それだけでは到底拭い去ることができないほど喫煙の罪は巨大だと感じていますが・・・。




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喫煙は女性の寿命を10年縮めるようです

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Medical Tribune Vol.45, No.50で、喫煙は女性の寿命を10年縮める という記事がありました。

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喫煙は女性の寿命を10年縮める
Lancet (2012; オンライン版)


・ 1996-2001年当時に、50-65歳だった英国の女性130万例

・ 追跡期間は12年

・ 3年後の再調査時にも喫煙者であった者は、その後9年以内に死亡する率が非喫煙者の約3倍(2.97倍)高かった。
⇒ 50~70歳台の喫煙者の全死亡の2/3が、喫煙によるものであることを示しています

・ 30歳以前で禁煙したものは、早期死亡リスクの増加を97%回避できる

・ 40歳以前で禁煙したものは、早期死亡リスクの増加を90%回避できる

・ しかし、40歳まで喫煙を続けたものは、死亡リスクの増加が数十年にわたって残存する

・ 喫煙は女性の寿命を10年縮める 

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整形外科と関係ない話題で恐縮ですが、おもしろそうな内容だったので記事にしました。Lancetに掲載されるぐらいなので、信憑性の高い研究だと思います。


たまたま、外来の空き時間に読んでいたのですが、目ざとく外来看護師さん(35歳、喫煙歴15年)が記事を見つけました。40歳ならまだ間に合う(!)と、本日からの禁煙を誓いましたが果たして結果をだせるのでしょうか(笑)?



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