整形外科医のブログ

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圧迫止血

関節注射後の圧迫止血法

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外来で関節注射を施行する際、刺入部から出血することがあります。こればかりは避けようがないのですが、勢いよく出血すると圧迫止血しなければなりません。


出血は予測不能なので、事前に十分な準備をできないことが多いです。このような際、とっさにガーゼを押さえると、自分の指先に血液が付着してしまいます。


外来では感染症の検査をしていない患者さんがほとんどなので、自分の指先に患者さんの血液が付着することは、あまり気持ちの良いものではありません。


このような場合、私は鑷子を逆さまにして、鑷子基部の接合部で出血点を圧迫します。鑷子先端で圧迫してもよいのですが、鋭すぎるので私はやや鈍な接合部で圧迫止血しています。



555 - コピー



上図でいうと、赤丸の部分です。鑷子基部で関節注射の刺入部を圧迫することで、自分の指を汚さずとも簡単に圧迫止血することが可能となります。 





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TKA: ターニケット開放後は長めの圧迫を

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昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
高齢者で変形が高度かつ拘縮の強い方でなかなか大変でした。


このような方の手術では拘縮を改善するために積極的に大腿骨後顆の剥離を行います。どうしても膝窩に手術操作が及ぶため、ターニケット開放時には気を使います。


ターニケットを使用する場合、インプランテーション後に止血のため圧を開放する施設が多いと思います。術者の気持ちとして開放後は、早くガーゼを除去して止血したい誘惑に駆られます。


しかし、ガーゼを除去するのが早すぎると術野からの出血が止まりません。ターニケットの圧を開放して少なくとも1分以上経たないと静脈血の還流が一巡しないためです。


特に膝窩からの出血が多いと焦ってしまいますが、この場合には再度ガーゼを挿入して圧迫止血を続けます。ほとんどの場合、2~3分も圧迫止血すると静脈性の出血は止まります。


さすがに動脈性出血は圧迫だけでは止まりませんが、静脈性出血は2~3分我慢するとほとんど止まります。圧迫している間に冷静になることもできるので一石二鳥です。


これはTKAに限らずターニケットを使用する下肢の手術全てにあてはまります。”ターニケット開放後は長めの圧迫止血を!”を合言葉にしてもよいのかもしれません(笑)。



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指尖部損傷時の止血のポイント

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今日の午前は外来でした。
世間ではお盆休みに入ろうとしており、外来はめっきり少なかったです。


先週土曜日に指尖部損傷の方が来院されました。電気カンナに指先に当たって完全に先端が欠損していたので、いつものごとくアルミ法を念頭にして治療を行っています。


しかし指尖部損傷の場合、初診時には出血が完全に止まらないことが多いので、3日ほど待機して出血が完全に止まってからアルミ法を開始しています。


さて、初診時に指尖部からの出血を止める手段としては、主に3つほどあると思います。
  1. バイポーラで凝固止血する
  2. モスキートで血管を10分程度把持して止血する
  3. カルトスタット等のアルギン酸塩系の止血剤で止血する


明らかに動脈性の出血がある場合には① ⇒ ③ですが、oozing程度なら③のみ施行しています。ポイントは上肢をある程度挙上した状態で患者さん自身に創部を圧迫してもらうことです。


これは、麻酔が効いている間しかできないので、アルギン酸塩系止血剤・ガーゼ越しに10~20分程度、患者さんに自身で圧迫止血してもらいます。この指示をしておかないと何度もガーゼを交換するハメになることが多いです。




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