先日、足関節脱臼骨折(SE stage 4)の手術がありました。後果骨片が関節面の1/3以上を占めていると、基本的には解剖学的な整復位を獲得する必要があります。
しかし、後果骨片は整復することが比較的難しいです。これは内外果も骨折しているため、足関節が全体的に短縮していることが原因です。この場合、特に短縮の原因となるのは外果です。
このため、理論的には外果(内果は短縮にはあまり関係ない)を整復固定して足関節の脚長を回復すると、後果骨片の短縮も外果からのligamentotaxisである程度整復されるはずです。
しかし、特に外果を整復固定すると、プレートが邪魔になって後果骨片の関節面での整復状況を確認することができません。関節機能の再建が最優先課題のため関節面の確認は必須です。
このような事情から、SE stage 4では後果骨片の整復固定をまず施行することが多いと思います。内外果が未整復のためなかなか後果の整復は容易ではありません。
しかし、基本的に後果の転位は短縮のみなので、牽引力をかけて整復すればよいことになります。徒手的に踵部~足部を引っ張っても整復されないようなら、外果を展開するのも一法です。
外果骨折部を展開する過程で軟部組織が剥離されるため後果を整復しやすくなります。更に外果の背側から用手的に後果を触知できるため、指先で後果の整復を補助することも可能です。
このように足部牽引と外果背側からの用手的整復で関節面の高さを合わせた上で、前方からスクリューを刺入して骨片間に圧迫力を加えると後果の良好な整復位を獲得できます。
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外果
昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
機種はStrykerのTriathlonでした。TriathlonのウリはポリエチレンがX3であることです。
Strykerの方に手術立会していただきましたが、その際に興味深い話を御伺いしました。下腿軸を判断するのに、腓骨頭と足関節外果を結ぶ線を指標にするドクターが居るとのことです。
私の出身大学では下腿前縁を指標にしていますが、軟部組織の厚みや脛骨結節の形状により多少の誤差が出ます。これに比べて腓骨頭と足関節外果は分かり安いメルクマールです。
単純X線の側面像では真の下腿軸よりもやや後傾していると思いますが、その点を理解した上で腓骨頭と足関節外果を結ぶ線も指標にすると、より正確な下腿軸の確認ができると思います。
この手法は主に関東地方のドクターが使っておられるそうです。もしかしたら全国的にメジャーな方法なのかもしれませんが、少なくとも私の居る地方では他大学も含めて見たことがないです。
インプラントメーカーの方はいろいろな大学出身の整形外科医の手術に立ち会うので、このような面白い話を御伺いすることができます。一種の伝道師のような存在ですね(笑)。
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