高齢者の不定愁訴の鑑別診断のひとつに、リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica; PMR)があります。近位筋主体のこわばり感や痛みを訴える場合は、PMRを考える必要があります。


診断基準
1.  両側の肩甲骨の痛み、またはこわばり感
2. 発症後2週間以内で症状が完成
3. 発症時の赤沈値が40mm/hr以上
4. 朝のこわばりが1時間以上
5. 年齢が65歳以上
6. 抑うつ状態あるいはさらに体重減少
7. 両側上腕筋の圧痛


上記のうち3項目以上を満たすもの、もしくは1項目以上を満たし臨床的にあるいは病理的に側頭動脈に異常を伴うものをprobable PMRとします。ステロイドの有効性の確認は診断の確定に役立ちます。


抗CCP抗体や抗ガラクトース欠損IgG抗体(CARF)が陰性なので、関節リウマチの除外診断は比較的容易です。ただし、高齢者に多いといわれるRF陰性のseronegative RAとの鑑別は経過観察が必要となります。


あと個人的には、多発性筋炎/皮膚炎(PM/DM)との臨床症状からの鑑別は結構難しいと思います。疑ったら採血でCKの異常値が無いかの確認が必要です(PMRではCKは正常範囲内)。異常値であればCKアイソザイム(MM型かどうか)や抗Jo-1抗体、抗SRP抗体も追加オーダーすればよいでしょう。


リウマチ性多発筋痛症(PMR) その2 へつづく