昨日は午後から下腿壊疽に対して大腿切断術を施行しました。
今回の方もいつものようにASOが基礎疾患としてあります。
肺炎を繰り返しており、もともと全身状態があまり良くないことに加えて、足趾を中心に急速にカビが生えてきたこともあって今回の大腿切断術となりました。
このように壊疽部に感染を併発して浸軟している場合には、いくら術前にブラッシング等を併用した消毒を行っても、感染予防の観点からはほとんど意味がありません。
私は病棟からのガーゼやパットで壊疽部を覆ったまま、直接ドレーピングを何重にも行います。ドレーピングすることで壊疽部から術野への細菌の拡散を防ぐことができます。
ただし、今回はイソジンドレープを使用しているので、術前のイソジンによる消毒の際にドレープ上のどこまで消毒したのかが判別しにくい欠点があります。
私の勤務する病院で採用されている透明のドレープはサイズがやや小さいため、今回のような下腿全体の壊疽の症例ではイソジンドレープを使用せざるを得ません。
そのあたりを差し引いても壊疽部をガーゼごとドレーピングして、ドレープごと消毒することで大幅に感染リスクを低下させることができると思います。
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