整形外科医のブログ

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尿酸値

大腿四頭筋停止部の痛風発作

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今日の午前は外来でした。
2週間前から誘因なく膝前面の痛みが出現して、痛みが続くという40歳台男性が受診されました。


大腿四頭筋の膝蓋骨停止部に一致して軽度の腫脹・熱感・圧痛・発赤を認めました。単純X線像では石灰化等の異常所見を認めませんでした。


発症時に他院の整形外科を受診したところ、蜂窩織炎を疑われて抗生剤を3日分投与されたそうです。その時の採血結果を持参されており、WBC/CRP 11000/5.1mg/dlでした。


しかし興味深いことに尿酸値(UA)も高値で8.2mg/dlありました。念のため本日も採血して血液生化学データを確認するとWBC/CRP 8000/1.1mg/dlと軽快していましたがUA 9.3mg/dlでした。


経過や検査結果からは痛風発作である可能性が濃厚となりました。一般的には下肢の関節に発症するケースがほとんどですが、ときどき今回のように腱の骨停止部に発症することがあります。


私自身も大腿四頭筋の膝蓋骨停止部の痛風発作は初めて診ましたが、アキレス腱停止部の痛風発作があるくらいなので大腿四頭筋に起こっても不思議ではないと思います。


痛風といえども個人差が大きく、診断するだけでも難しいケースがあることを痛感しました。



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尿酸値だけ下げてもなあ・・・

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今日の午前は、出張先での外来でした。
整形外科で外来をしていると、ほぼ毎回のように痛風(高尿酸血症)患者さんの方を診ています。


高尿酸血症に至る原因として体質的に尿酸排泄能力が劣る方よりも、普段の生活習慣が原因となっている方の割合が多い印象です。特にアルコールを多飲する方が多いです。


この方達の問題点は、自分がアルコールを多飲している意識に乏しい(?)ことです。例えば今朝の方は、毎日ビール500ml×2本+焼酎1合を愛飲しているそうです。


これだけ毎日飲んでいるのですが、ご本人は「お酒の量は普通です!」とおっしゃられます。多飲を自覚して言っているのか、本当に周囲の方が同じぐらい飲む環境なのかは不明ですが、このような方が多くて本当に困ります。


フェブリク投与で見事に尿酸値は下がりますが、GOT/GPT/γ-GTP/T-CHO/TG等は軒並み高値です。まさに”臭いモノに蓋をしているだけ”の状態だと感じるのは私だけでしょうか???


もし、この方達が禁酒(減酒)すれば高尿酸血症の薬物治療さえ必要ないのかもしれません。しかし禁酒(減酒)か薬物治療のどちらを選択するか訊くと、ほとんどの方が薬物治療を選択されます。


実際、私もお酒は大好きなので、この方達の心情はある程度理解できます。しかし、あきらかに寿命を縮めている生活習慣なのに、それを説明しても誘惑には勝てないんですね・・・。


肝機能障害・蛋白尿で内科に紹介しても、禁酒だけ指示しましたというツレナイ返事しか返ってこないので、整形外科で高尿酸血症の治療を延々と継続することになります。何か良い方法がないものでしょうか?



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アルコール依存症の高尿酸血症治療

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今日の午前は、出張先での外来でした。
整形外科で外来をしていると痛風(高尿酸血症)の方が多いです。


体質的に尿酸排泄能力が劣る方は薬物治療だけで問題無いことが多いですが、やっかいなのはアルコール依存症の方です。


アルコール依存症の方は、多飲のために尿酸値が高値になっているだけではなく、肝機能も障害されていることが多いです。つまり、いくら薬物治療で尿酸値だけ下げても、その方の生命予後を変えることができないのです。


皆様もご存知のように、このような方には外来で何度禁酒を勧めても無駄です。高尿酸血症の治療は痛風発作を抑えるという、言ってみれば臭いモノに蓋をしているだけの状態だという無力感に駆られるのは私だけでしょうか?


心療内科医・肝臓内科医・整形外科医が一体となって治療にあたるのがベストなのでしょうが、そこまでされている施設はあまりないのでしょうね・・・。




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