先日、上腕骨近位端骨折に対する髄内釘がありました。
交通外傷だったので、患肢の前腕に広範な挫傷がありました。


広範に表皮が欠損しているため浸出液の漏出が続いており、皮膚の上皮化を待つと2週間以上は掛かりそうな印象でした。もちろん、そんなに長く手術を待機することはできません。



P1070821 - コピー




そこで、上図のように創部をガーゼの上からドレーピングして、そのままドレープごと消毒して手術を施行することにしました。これは感染性の下肢切断術の際によく行う手技です。


もちろん、皮膚欠損している部位が手術の皮膚切開部であれば、この手法を選択できません。しかし、今回のように離れている症例では有効な方法だと考えています。


交通事故などで広範に表皮が欠損している症例では、いくら術前にブラッシング等を併用した消毒を行っても、感染予防の観点からはあまり意味がありません。


病棟からのガーゼやパットで皮膚欠損部を覆ったまま直接ドレーピングを何重にも行いうことで、皮膚欠損部から術野への細菌の拡散を防ぐことができると考えています。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

整形外科医なら誰もが所有している骨折治療のバイブルです。豊富な図や画像が提示されており、骨折手術におけるAOの考え方や基本原則を学べます。



                                             

                                  
AO法骨折治療