整形外科医のブログ

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大腿骨頚部骨折では CT検査が必須?!

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先日、転倒してから歩行不能になった右股関節部痛の患者さんが搬送されてきました。さっそく単純X線像を撮影すると、大腿骨頚部骨折です。



AP - コピー

LR - コピー


上の画像のように、パッと見ると Garden stage 2のように見えます。少なくとも転位はさほど大きくなさそうですね。



CT - コピー



ところが、CTを撮像すると驚きました。ナント、Garden stage 3ではないですか! もちろん、ストレッチャー移動の際に転位した可能性は否定できません。


しかし、Garden stage 2までなら、比較的安定しているはずなのですが...。これまで、私は大腿骨近位部骨折でCT検査まで施行するのは邪道だと思っていました。


その理由は、単純X線像だけでも十分に診断できるため、CT検査まで実施するのは医療費の無駄遣いにしか思えなかったからです。


しかし、今回の症例を経験して考え方が変わりました。ちなみにこの方の術中所見は、更に衝撃的でした。


CT撮影から土日をはさんで2日しか経過していなかったにもかかわらず、大腿骨頚部まで粉砕して骨欠損ができていたのです。ほとんどカルカーが無くなっている...。


それほど脆い骨だったわけですが、初診時の単純X線像のまま手術に臨むと、術中にワタワタしてしまいそうな感じでした。これからはCT検査も入れるようにしよう...。





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抜釘手術をしないとどうなる?

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抜釘はした方がよいのか


今日は抜釘術の話題です。
患者さんからの質問ランキングで第一位かもしれない項目に抜釘術があります。


その内容はズバリ「抜釘はした方がよいのか?」です。整形外科医であれば、ある程度明確な答えを持っていることでしょう。私の場合は下記の基準です。


抜釘した方が良いケース


  • 若年者の下肢骨折で使用した内固定材料
  • 橈骨遠位端骨折の掌側プレート
  • 露出部の皮下にあるプレート
  • 椎体間固定をしていない脊椎インストゥルメンテーション


抜釘しない方が良いケース


  • 大腿骨近位部骨折の内固定材料
  • 遷延癒合になっている長管骨骨折の内固定材料


どちらでも良いケース


  • 上肢骨折の内固定材料


こんな感じの回答&治療方針でやっています。細かい点では異論も多いかもしれませんね。あと、国が違えば抜釘術の方針も異なります。


一方、特に注意している点は、大腿骨近位部骨折の内固定材料です。比較的若年者であっても抜釘はしない方がよいと考えています。


その理由は、下手に抜釘すると再骨折の可能性が上昇するからです。また大腿骨頚部骨折で大腿骨頭壊死を併発した症例では、ピンやスクリューを抜釘すると高率に圧潰します。


たかが抜釘、されど抜釘です。患者さんから質問された時に、しっかり答えられるようにしておきましょう!






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ホムズ技研の鎖骨ロッキングプレートが使えない件

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先日、鎖骨骨折でホムズ技研の HAI Clavicle locking plateを使用しました。私はホムズ技研の内固定材料を愛用しています。


このため、今回もホムズ技研の HAI Clavicle locking plateを使用したのですが、実はこれまではロッキングではなく通常のリコンストラクションプレートでした。


そして今回初めてロッキングプレートを使用したのですが、思わぬ落とし穴があったのでご報告します。落とし穴とは、ナント通常のスクリューが各サイズ2本ずつしか無いのです!


例えば、14mmのスクリューは非常に多用しますが、コレがたった2本しか無いのです。もちろんロッキングプレートなのでロッキングスクリューを使えということでしょう。


しかし、鎖骨のように皮膚直下にある骨では、できるだけ骨にプレートを密着させる必要があります。そのためににはどうしても通常のスクリューが必要です。


ロッキングスクリューを使いたい部位は遠位の2本程度です。それ以外は通常の皮質骨スクリューなのですが、肝心のスクリューが2本しか準備されていません。


もちろん、あらかじめ準備してもらえるように頼めば準備してくれるのかもしれません(未確認)。しかし準備不可であれば、ホムズ技研のプレートを選択する余地はありません。


ユーザー目線では、今回の鎖骨ロッキングプレートのホムズ技研の対応はちょっといただけないと思います。国産メーカーなので頑張ってほしいところです...。






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deltpectoral approachでは指先で剥離しよう!

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先日、上腕骨近位端骨折の骨折観血的手術を行いました。4-part骨折でしたが、なんとかカタチになってホッとしています。


さて、上腕骨近位端骨折のプレート固定では、deltpectoral approachがデファクトです。一般整形外科医にとって、このアプローチはあまり馴染みありません。


しかし、アプローチ自体は非常にシンプルです。それにもかかわらず展開に苦労することがあるのは、多くの症例が骨折だからだと思います。


骨折症例は受傷後数日であっても、内部はベタベタに癒着しています。このため正常解剖が分かりづらく、慣れない術野も相まって少々手こずることが多いのでしょう。


実は、私自身もdeltpectoral approachは10回ほどしか経験ありません。股関節外科医であることも要因のひとつでしょうが、一般的には20年選手でもこの程度ではないでしょうか。


さて慣れないアプローチとは言え、目の前の症例は何とかしなければなりません。私はいつも過去症例のポイントをwordファイルに書き留めています。


今回の手術に際して、過去問を10症例ほど確認しました。するとほとんどの症例で「指先での剥離」をしていました。アレっ?そんな泥臭いことしてたっけ...。


最近物覚えが悪いので詳細に覚えていないのですが、過去の自分は実際に指先で術野を展開していたようです。そして今回も実際の術野を見て思いました。


これは指先で展開するしかないな...。ベタベタに癒着していて、しかも易出血性です。しかもスペースが狭い。指先で愛護的に剥離することでスムーズに展開できました。


傍目には慣れた術者のようです(笑)。なるほど、deltpectoral approachでは指先で剥離するに限るな。またひとつお利口さんになったようです。






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踵骨骨折の MIS:A.L.P.Sプレート

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踵骨骨折の治療が難しい理由


先日、踵骨骨折の手術が 2件連続でありました。どちらも joint depression typeなので、Westheus法は不可でした。


踵骨骨折は人体の骨折の中でも、かなり治療が難しい部類です。その理由は、複雑な形状なので解剖学的整復が難しいことと、至る所に疼痛を惹起するポイントがあるためです。


joint depression typeでは、一般的に外側侵入でのプレート固定が行われます。この手術の欠点は、軟部組織の創治癒不全です。


従来の L字切開では、ほぼ全例と言って良いほど創治癒不全を併発します。特に L字のコーナー部分がなかなか創治癒せずに浸軟し続けます。


運が悪いと創が哆開してしまいます。こうなると高率に感染を併発するので無残な結果に...。整形外科的には胃の痛くなる状況ですね。



踵骨骨折のMIS


Zimmer Biomet社の骨折のプレートには、A.L.P.Sシリーズがあります。脛骨高原骨折のプレートが有名ですが、踵骨骨折用のプレートもあります。


MIS用のプレートがあるとのことなので、今回は踵骨用のA.L.P.Sプレートを使用しました。せっかくなので、皮膚切開は L字切開ではなく横切開です。


横切開でのMISは初めてだったのですが、従来の L字切開と比較して距踵関節の展開が良くありません。しかも踵骨体部を展開できないため骨折手術としては難しい印象でした。


ただし、距踵関節の整復さえクリアすると、軟部組織のトラブルは少なそうで安心感があります。距踵関節の転位の小さな症例には積極的に選択して良さそうです。



A.L.P.Sプレートでは足根洞にガイドワイヤーを刺入する


A.L.P.Sプレートの面白い点は、足根洞に徒手的にガイドワイヤーを刺入することで、プレートの高さを(自動的に)至適位置に設置できることです。


実際には仮固定用のK-wireを挿入するので、この手技を使えないこともあるようですが、コンセプトは面白いと思いました。


A.L.P.Sプレートでの MISの感想は、従来の L字切開と比較して術野は悪いものの、術後の軟部組織トラブルが少ないので安心感があるというものでした。


派手に転位した踵骨骨折では MISは難しいものの、転位の小さな症例を選べば、踵骨骨折の MISは悪くないと思いました。





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