整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

整形外科

小柄な人の術前には足のサイズ確認が無難?

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先日、若年女性の鎖骨骨幹部骨折に対してリコンストラクションプレートを使用した骨折観血的手術を施行しました。普通の横骨折で何の問題もなさそうです。


定型的に手術を開始しましたが、鎖骨を見た瞬間に目を疑いました。とんでもなく華奢なサイズだったのです。試しにプレートを当ててみると鎖骨の幅の方が小さいじゃないですか!


これヤバいなぁ~と思いながら手術を続けましたが、ドリリングするときに手が止まりました。2.5㎜のドリルがめちゃくちゃ大きいのです。骨の直径の1/3以上ありそうです。


こんなデカいドリルで骨孔を開けようとすると、鎖骨が粉砕してしまいそうでとても怖いです。しかも骨のサイズが小さく髄腔も狭いため、ほぼモノコーティカルなドリリングです。


若くて固い骨なのでドリリングに苦労しながら、冷や汗をかきながら何とか手術を完了しました。なぜこんなことになったのでしょうか? 後方視で検討しました。


そもそもこのサイズの骨は予想できたのでしょうか。たしかに小柄な女性だとは思いましたが、大人びた(成人なので当たり前ですが)風貌で、子供っぽさは皆無です。


ただ、手のひらや足のサイズが異常に小さいです。足のサイズは 20㎝ぐらいしか無さそう。このあたりのパーツのサイズは骨の大きさと連動しているかもしれません。


低身長の人の手術を施行する際には、あらかじめ
手のひらや足のサイズを確認しておいた方が良いかもしれません。そのサイズがあまりに小さいときには注意が必要でしょう。







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開発医師にHYBRIX-Dの適応を訊いてみた

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先日、かなり手関節面に近い部位の橈骨遠位端骨折がありました。CTで計測すると、Watershed lineより近位は 7mm程度しかありません。


橈骨遠位端骨折の掌側プレートは MIZUHOの HYBRIXを使用していますが、今回のような症例では通常タイプではなく 
HYBRIX-Dのような遠位設置型プレートが検討されます



HYBRIX-Dのような遠位設置型プレートの絶対適応は Rim fractureです。しかし今回のような微妙な症例では近位設置型・遠位設置型の両者とも適応があります。


長母指屈筋腱損傷を嫌うのであれば近位設置型ですし、強固な固定優先であれば遠位設置型です。どちらにするのかを迷ったので、HYBRIX開発者の先生のひとりにお伺いしました。


この先生がおっしゃられるには、
condylar stabilizing 法を実施するか否かで判断するべきとのことでした。つまり、CS実施なら遠位設置型プレート、しないなら両者とも可です。


長母指屈筋腱損傷が嫌ですが、やはり周術期の安全性を考えると遠位設置型プレートに軍配があがります。一方、第一列はいずれの場合にも screwではなく pin推奨とのことでした。


素人目には screwの方が強固に固定されそうに思えますが、実際には固定性に差異は無いそうです。にもかかわらず、screwは関節面をカットアウトするリスクが高いとのことです。


ここまでをまとめると、遠位骨片が Watershed lineより近位 7mm程しかなければ、遠位設置型プレート+第一列は pinで CSを実施するのが無難であろうとの結論でした。






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レントゲンフィルムの生産中止で在庫が枯渇!

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先日、放射線科の技師さんからレントゲンフィルムが供給停止になったため、在庫が無くなってしまった旨の連絡がありました。


大腿骨頚部骨折の人工骨頭のサイズ確認や人工関節のテンプレーティングは、作業時間短縮のためにフィルムに焼いてもらっています。それが無くなるのはとても痛い...。


一般社会に遅れること約10年で、医療業界にも淘汰の波が押し寄せてきたようです。フィルム製造には巨額の設備投資が必要であり、一度廃業すると再生産は極めて困難です。


このため、私たちがレントゲンフィルムを新規で使用することは金輪際無さそうです。どうしても必須ではないのですが、モニターだけだと作図等がかなり不便になります。


もちろん 3Dテンプレートを使用すればいいじゃないかと言う意見もあるでしょう。しかし現実的には、①高額なので導入できない施設が多い ②手間がかかる 問題点があります。


やはりフィルムがあった方が業務効率が向上するので、どこかで入手できないかヤフオクやメルカリを調べましたが、大四などの欲しいサイズのフィルムはありませんでした。


何とか作業効率を落とさないように作図できる手段を考えなければいけません。せめてワンタッチで 110%にサイズを合わせてくれる機能があればなぁ...。





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脊柱の global balanceはどこまで使えるのか

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日常臨床では
胸腰移行部の椎体骨折のために後弯変形をきたした症例を頻回に診ますが、客観的評価はどうすればよいのでしょうか。



脊椎外科医にお伺いすると、脊柱だけでなく骨盤も含めた global balanceの評価が一般的とのことでした。恥ずかしながら 
global balanceという概念は初めて聞きました...。



体幹の矢状面の global balanceの指標のひとつに、C7椎体中心から降ろした垂線(C7 plumb line: C7PL)と仙骨岬角の距離(C7PLシフト)があります。



210816 - コピー


稲見 聡: Dokkyo Journal of Medical Sciences 38巻3号 Page307-311より転載





Scoliosis Research Society(SRS)は、成人脊柱変形の各パラメーターの基準値を示しており、C7PLシフトが5㎝以上を異常値としています。


脊柱後弯変形では、バランスの円錐(cone of economy)という概念もありますが、素人的には具体的な指標を挙げている global balanceの方がクリアカットに思えます。


しかし、
C7PLは global balanceの評価において絶対的なものではなく、静的な状態を捉えているに過ぎず、背筋に負荷がかかり疲れて後弯になる易疲労性の減少は捉えられません。



また、global balanceの維持には体幹筋が重要ですが、特に女性においては 30歳台をピークにして、筋力が減少していきます。


さらに、若年者の椎体骨折では局所後弯が進行しても、脊柱の代償機構により C7PLが異常値として算出されにくいという問題点もあります。


global balanceは重要な概念ですが、背筋や骨盤の代償機構が介在します。このため臨床的には
絶対的なアライメント不良をもたらす椎体骨折の変形程度の方が重要だと思いました。







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自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。








                        

中足骨骨折のピニングのコツ

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先日、第5中足骨骨折の手術を施行しました。人によって選ぶ術式に差があると思いますが、私はプレート固定ではなく、より短時間で侵襲の少ない経皮的骨接合術が好きです。



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経皮的骨接合術は簡単に見えますが、下記理由で意外と難しいと感じています。

  • 足部の中のどのあたりに中足骨があるのかイメージしにくい
  • 牽引するだけで戻らない場合には、クローズでの整復はなかなか難しい。


このような手術をする場合には、私は下記の3
段構えで臨みます。

  1.  牽引
  2.  鉗子で整復
  3.  intrafocal pinning



そして②鉗子で整復する場合には、鉗子先端でピンポイントで骨を把持するのではなく、鉗子のカーブ部分全体で骨を包み込むようにして整復するのがポイントだと思います。



3mmほどの小切開を加えて鉗子を皮下に挿入します。透視下に鉗子で整復しますが、先端部分で整復しようとしてもなかなかうまくいきません。


私も一応は鉗子の先端で骨折部を整復しようと試みますがたいていダメです。その場合には深追いせず、鉗子のカーブ部分全体でクワガタ鉗子のように整復します。



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慣れれば10~20分で低侵襲にできるので、プレート固定と比べて優位性があると思います。ただし、プレート固定術より難しいのに手術点数が極端に低いことが難点です...。







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