整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

痛風発作

駄ネタ:自粛 GW後は痛風多し

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ゴールデンウィークが明けましたが、相変わらず受診抑制が続いています。新患外来も不要不急の患者さんがおらず閑散としています。


そんな中で、ひとつの変化に気付きました。新患患者さんの数は少ないにもかかわらず、痛風発作の患者さんが何人も来院されたのです。しかも初発の患者さんまで多い...。


まさか、新型コロナウイルス感染症は、味覚・嗅覚異常のように痛風発作を誘発するのでは??? そんな疑念を抱きましたが、熱発している人はいません。


自分のお腹をみて痛風患者さんが多い理由を得心しました。ゴールデンウィーク期間は真面目に stay homeして食っちゃ寝していたため、高尿酸血症を誘発したのでしょう(苦笑)。


とにかく、stay homeはいけません。一日中家の中にいると、ただでさえも運動不足になります。運動不足だからといって食欲が減退するわけではないのが困った点です。


1日の楽しみが食事だけで、しかも昼間からお酒まで飲んでしまいます...。コレは私だけではなく、痛風発作で来院した患者さんが口をそろえて言っていました。


新型コロナウイルス感染症の感染予防として stay homeが推進されていますが、注意しないと他の病気に罹患してしまいそうです。






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フェブリクで治療中の痛風発作

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先日、痛風発作後に高尿酸血症の治療を開始した患者さんが、フェブリク投与後1週間で発作を再燃させて再診しました...。


私は、フェブリク投与を開始する際「尿酸値が変動することで痛風発作が起こります。このため、お薬で尿酸値が急激に下がった場合も発症することがあります
と説明しています。



しかし、実際にはめったに導入時に痛風発作を併発することはありません。私自身はほぼ経験が無いのですが、先日初めて経験してしまいました。


このような場合にはどのように対応すればよいのでしょうか? 論理的に考えると、血清尿酸値の値が変動すると発症しやすくなるので、服薬中止せずに継続となりそうです。


高尿酸血症治療開始直後の痛風発作は初めてだったので、高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン をひも解きました。すると下記のような記載がありました。




痛風発作中に尿酸降下薬の投与を開始すると発作を増悪させるので,投与を開始してはならない。ただし,尿酸降下薬の投与を行っている場合には,原則として投与を中止せずにそのまま服用させ,そこにコルヒチン,NSAID,副腎皮質ステロイドなどを加えて治療する。




なるほど、やはりすでに高尿酸血症の治療をおこなっている患者さんが痛風発作を併発した場合には、服薬を中止せずにそのまま継続服用してもらうとよいようです。






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足部に痛風発作が好発する理由

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先日、高尿酸血症治療剤のフェブリクの説明を受けました。
今更ながらですが、もらった資料が目からウロコだったのでご報告します。


周知のように痛風発作は足関節や足部MTP関節などに併発しやすいです。この理由は尿酸は低温になるほど溶解度が低下し、結晶化しやすい性質があるためだそうです。


これらの四肢末端や耳介は体温が低いため、関節液中の尿酸が結晶化しやすいのです。具体的には手関節や足関節より末梢は、室温20度で体温28度ぐらいになります。


尿酸塩イオンの溶解度は30度で4.5mg/dLなので、体温が28度ぐらいの四肢末端の関節や耳介が、体の中で最も尿酸が結晶化しやすい部位となります。


ちなみに尿酸塩イオンの溶解度は37度で6.8mg/dL、35度で6.0mg/dLなので、尿酸値 6.0mg/dL以下に継続的にコントロールすることが治療目的となります。


室温20度の状態では四肢末端の体温は28度で、尿酸塩イオンの溶解度は4.5mg/dL以下となるため、ちょっとロジックが合わない部分がありますが、概ね納得のいく説明でした。


ちなみにガイドラインでは尿酸の体液中での溶解限界が6.4mg/dLと考えられているため、尿酸値 6.0mg/dL以下に継続的にコントロールすることが治療目的となると記載されています。


いずれにせよ四肢末端や耳介で痛風発作を好発するのは、低体温下では尿酸塩イオンの溶解度が低下するため、関節液中で尿酸が結晶化しやすいからです。


一般整形外科医にとっては常識的なことなのかもしれませんが、私にとっては四肢末端に痛風発作が好発する理由を初めて知った瞬間でした。勉強不足ですね(笑)。




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喫煙が男性の痛風発症を抑制する?

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Medical Tribuneで興味深い記事がありました。
喫煙が男性の痛風発症を抑制する可能性」です。




男性喫煙者は痛風の発症が少ないとする研究結果が,米・Stanford UniversityのグループによりRheumatologyの1月号に発表された。  


同グループは,Framingham Heart Studyのオリジナルコホートで登録時に痛風がなかった男性2,279例と女性2,785例の最長54年間(1948〜2002年)の追跡データを解析。


年齢,BMI,アルコール摂取,高血圧・腎疾患・糖尿病を補正し,喫煙と痛風発症との関係を検討した。  


追跡中の痛風発症は399例(男性249例,女性150例)で,痛風発症率は喫煙群が2.13/1,000人年,非喫煙群が3.04/1,000人年であった。  


多変量解析の結果,喫煙群の痛風発症ハザード比は全体で0.76(95%CI 0.59〜0.98)で,男性では0.68(同0.49〜0.93)と有意なリスク低下が認められた。


一方、女性では喫煙群の痛風発症ハザード比は0.92(同0.60〜1.41)で有意な関係は見られなかった。





これはなかなか興味深い発表だと思います。もちろん、喫煙が痛風発作を抑制するメカニズムなどは不明ですが、もし本当に喫煙で痛風発作が抑制されるのならトリビアですね。


一般的には喫煙は百害あって一利なしだと思われていますが、この発表が事実だとすると少しは喫煙者やタバコ会社を勢い付かせることになるかもしれません。


一医療従事者としては、仮に喫煙が痛風発作を抑制する効果があったとしても、それだけでは到底拭い去ることができないほど喫煙の罪は巨大だと感じていますが・・・。




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大腿四頭筋停止部の痛風発作

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今日の午前は外来でした。
2週間前から誘因なく膝前面の痛みが出現して、痛みが続くという40歳台男性が受診されました。


大腿四頭筋の膝蓋骨停止部に一致して軽度の腫脹・熱感・圧痛・発赤を認めました。単純X線像では石灰化等の異常所見を認めませんでした。


発症時に他院の整形外科を受診したところ、蜂窩織炎を疑われて抗生剤を3日分投与されたそうです。その時の採血結果を持参されており、WBC/CRP 11000/5.1mg/dlでした。


しかし興味深いことに尿酸値(UA)も高値で8.2mg/dlありました。念のため本日も採血して血液生化学データを確認するとWBC/CRP 8000/1.1mg/dlと軽快していましたがUA 9.3mg/dlでした。


経過や検査結果からは痛風発作である可能性が濃厚となりました。一般的には下肢の関節に発症するケースがほとんどですが、ときどき今回のように腱の骨停止部に発症することがあります。


私自身も大腿四頭筋の膝蓋骨停止部の痛風発作は初めて診ましたが、アキレス腱停止部の痛風発作があるくらいなので大腿四頭筋に起こっても不思議ではないと思います。


痛風といえども個人差が大きく、診断するだけでも難しいケースがあることを痛感しました。



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