整形外科医のブログ

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痛風

尿酸値だけ下げてもなあ・・・

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今日の午前は、出張先での外来でした。
整形外科で外来をしていると、ほぼ毎回のように痛風(高尿酸血症)患者さんの方を診ています。


高尿酸血症に至る原因として体質的に尿酸排泄能力が劣る方よりも、普段の生活習慣が原因となっている方の割合が多い印象です。特にアルコールを多飲する方が多いです。


この方達の問題点は、自分がアルコールを多飲している意識に乏しい(?)ことです。例えば今朝の方は、毎日ビール500ml×2本+焼酎1合を愛飲しているそうです。


これだけ毎日飲んでいるのですが、ご本人は「お酒の量は普通です!」とおっしゃられます。多飲を自覚して言っているのか、本当に周囲の方が同じぐらい飲む環境なのかは不明ですが、このような方が多くて本当に困ります。


フェブリク投与で見事に尿酸値は下がりますが、GOT/GPT/γ-GTP/T-CHO/TG等は軒並み高値です。まさに”臭いモノに蓋をしているだけ”の状態だと感じるのは私だけでしょうか???


もし、この方達が禁酒(減酒)すれば高尿酸血症の薬物治療さえ必要ないのかもしれません。しかし禁酒(減酒)か薬物治療のどちらを選択するか訊くと、ほとんどの方が薬物治療を選択されます。


実際、私もお酒は大好きなので、この方達の心情はある程度理解できます。しかし、あきらかに寿命を縮めている生活習慣なのに、それを説明しても誘惑には勝てないんですね・・・。


肝機能障害・蛋白尿で内科に紹介しても、禁酒だけ指示しましたというツレナイ返事しか返ってこないので、整形外科で高尿酸血症の治療を延々と継続することになります。何か良い方法がないものでしょうか?



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痛風発作時の血清尿酸値が正常の方の診断・治療をどうするか?

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昨日の夕方は、近くのクリニックで夜診をしていました。
ちょうど60歳台の男性が左母趾基部の痛みで受診されました。


身体所見から痛風発作の可能性が濃厚なのですが、血清尿酸値が6.0mg/dLしかありませんでした。この方は半年前にも同様の発作を発症しており、その際も7.0mg/dL未満だったようです。


このような発作時に血清尿酸値が正常範囲内の方は意外と散見します。高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版の治療のフローチャートを見ると、血清尿酸値が7.0mg/dL以上がスタートラインなので、入口の段階で薬物治療の適応外となってしまいます。


しかし、発作を繰り返すので何とかして欲しいとのことだったので、今回の炎症が鎮静化した時点で、再度血液生化学検査を施行することにしました。


痛風発作の最中には、サイトカインの影響で腎臓からの尿酸排泄が亢進していることがあります。つまり、普段は高尿酸血症なのに、痛風発作時のみ血清尿酸値が正常化するのです。


このような方は非発作時の血液生化学データを調べて、本当に高尿酸血症ではないのかを確認する必要があります。そして高尿酸血症なら迷わず治療開始となります。高尿酸血症の診断・治療も意外と奥が深いですね(笑)。




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ビスホスホネート系薬剤関連顎骨壊死(BRONJ)で考えるリスクベネフィット分析

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東京大学整形外科 川口准教授の講演で、ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死(Bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaw; BRONJ)におけるRisk-Benefit Analysisについて発表されていました。


海外の大規模なメタアナリシスでも、ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)の服用により重症骨粗鬆症患者さんの骨折リスクが10年間で約50%も軽減する効果を見込めることが明らかになっています。


一方、BRONJの発生頻度は、0.01~0.1%/年といわれています。つまり、BP製剤を服用して約50%の骨折リスクの軽減効果を採るか、BP製剤を服用せずに0.01~0.1%のBRONJ発生リスクを回避するかということになります。


単純に比較すると50×10年 :0.1~0.01×10年=50 :1~500 : 1のリスク・ベネフィット比です。客観的にみて、どちらを選択するべきかは明白だと思います。


米国ではRisk-Benefit Analysisの考え方が浸透しているためか、米国歯科学会がBRONJ発生を恐れてBP製剤の投与を回避するべきではないというポジションペーパーを出しています。


さすがに、米国歯科学会が率先してこのようなポジションペーパーを出すとは恐れ入りますが、やはり数字を客観的に判断することは重要なことなのかなと感じました。




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PTH製剤→BP製剤の方が骨質改善効果が高いそうです

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先日、東京大学整形外科 川口准教授の骨粗鬆症治療薬選択に関する講演を拝聴してきました。海外の骨粗鬆症関係の文献のレビューが講演の題材となっています。川口先生の視点から、骨粗鬆症治療のアルゴリズムを提示されていました。


実は1年ほど前に私の義母(70歳台前半)が第1腰椎圧迫骨折を受傷しました。受傷機転は重量物を持つという軽微な外傷でした。脆弱性骨折であり問答無用で薬物治療開始の適応となります。


椎体骨折の既往が無く、今回が初めての骨折でした。椎体骨折の場合には、最初の骨折をいかに脊椎アライメントを整えて治療するかが再発を防止する上で重要なポイントになります。


費用負担を考えないのであれば、フォルテオのようなPTH製剤で最初の2年間で骨質の改善をはかり、その後ビスフォスフォ製剤(BP製剤)で改善した骨質を維持するという治療戦略がベストであると考えています。


ただ、明白なエビデンスを持っていなかったので、「常識的に考えたらこれが現時点でベスト」と言って治療するよう仕向けていました。しかし、川口先生はBP製剤→PTH製剤よりも、PTH製剤→BP製剤の方が骨質改善効果が高いというデータを示されました。


エビデンスとしても、PTH製剤で最初の2年間で骨質の改善をはかり、その後BP製剤で改善した骨質を維持するという治療戦略が有効であるというデータを見て安心しました。




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アルコール依存症の高尿酸血症治療

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今日の午前は、出張先での外来でした。
整形外科で外来をしていると痛風(高尿酸血症)の方が多いです。


体質的に尿酸排泄能力が劣る方は薬物治療だけで問題無いことが多いですが、やっかいなのはアルコール依存症の方です。


アルコール依存症の方は、多飲のために尿酸値が高値になっているだけではなく、肝機能も障害されていることが多いです。つまり、いくら薬物治療で尿酸値だけ下げても、その方の生命予後を変えることができないのです。


皆様もご存知のように、このような方には外来で何度禁酒を勧めても無駄です。高尿酸血症の治療は痛風発作を抑えるという、言ってみれば臭いモノに蓋をしているだけの状態だという無力感に駆られるのは私だけでしょうか?


心療内科医・肝臓内科医・整形外科医が一体となって治療にあたるのがベストなのでしょうが、そこまでされている施設はあまりないのでしょうね・・・。




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