整形外科医のブログ

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皮切

下腿切断術の皮切デザインの工夫

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昨日の午後は、感染性足部壊疽に対して下腿切断術を施行しました。
切断手術の皮切デザインは、創治癒の成否に大きな影響を与えると思います。


私は、背側皮切を大きくしたフィッシュマウス皮切を採用していました。背側が大きいフィッシュマウス皮切の問題点は、腹側と背側の長さが異なるため、縫合部に負担がかかることです。


このため部分的に創縁が壊死して、上皮化するまで1ヵ月程度時間が掛かることが多かったのです。そこで今回は腹側から背側に向かうやや斜めの直線状の皮切デザインを試みました。


例えてみれば竹を斜めに切ったような皮切デザインです。この皮切でも背側皮弁が大きいので、背側の大きいフィッシュマウス皮切と同様に脛骨断端を豊富な軟部組織で覆うことができます。


しかし、問題点として創の両端に大きなドッグイヤーができてしまうことが挙げられます。数ヶ月するとこのドッグイヤーは目立たなくなりますが、美容面では劣ると言わざるを得ません。


創治癒の確実性を取るか、美容面を取るか難しいところです。結局、背腹側の大きさが均等なフィッシュマウス皮切が、そこそこの確実性と美容性を兼ね備えた皮切なのかもしれません。




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THA: 皮切に際しての小さな工夫

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今日の午前は人工股関節全置換術(THA)でした。
特発性大腿骨頭壊死症の方で、かなりBMIの高い方でした。


私は前外側から股関節にアプローチするので、後外側アプローチと比べて皮切の位置を慎重に選定する必要があります。前方は軟部組織が厚いため皮切の位置を誤ると手術操作に大きな影響を及ぼすからです。


特に、肥満傾向のある方や股関節の変形が高度の方は、皮膚上からは正確な大転子の位置が分からない場合があります。このような方に対しても対応できるように、私は下記のごとくの工夫をしています。


まず、おおよそ大転子先端であろうと予測される部位を中心に5cm程度の皮切を加えます。大腿筋膜張筋を切開して大転子先端の部位を直視下に確認した後、そこを中心にして皮切を延長するのです。


2段階の皮切になりますが、時間的な差はほとんどありません。簡単な手技にも関わらず、ほぼ確実に皮切の位置を至適部位にもってくれるので重宝しています。もちろん、THAに限らずあらゆる手術で施行可能です。

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