昨日は鎖骨外側端骨折後の抜釘術でした。
抜釘した内固定材料はクラビクルフックプレートで、HOMS技研のHAI肩鎖関節プレートです。


形状がアナトミカルでシンセスのクラビクルフックプレートよりも薄いのがメリットです。鎖骨プレートは皮膚直下に設置するのでプレートの厚みは重要なポイントです。


クラビクルフックプレートを用いた骨接合術は簡便で、鎖骨外側端骨折の治療は非常に容易になりました。しかし、やはりフックを肩峰下に挿入することは術後の肩関節痛の原因となります。


今回の方も肩関節を挙上すると、かなり肩関節の痛みがありました。しかし、抜釘後に病室で家族に術後の説明をした際、少し肩を挙上してもらうと痛みは随分軽減したとおっしゃられました。


まだ手術直後にも関わらず、肩関節可動域も若干改善しているように見えました。そして本日に術後回診した際には、明らかに肩の痛みは軽快して関節可動域も広がっていました。


やはり、フックによる肩関節痛がかなりあったようです。術式が簡単で成績も安定しているのでフックプレートを選択してしまいますが、抜釘時期を少し早めた方がよいのかもしれません。



※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の
運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。



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