先日、ちょっと微妙な症例を経験しました。
80歳台の脛骨高原骨折で、当初は不顕性骨折でした。
膝関節血腫があったのでMRIを施行したところ、受傷後2週目に脛骨外顆関節面直下の骨折があることが判明しました。
活動性の低い80歳台の小柄な患者さんだったので、少し悩みましたが部分荷重(杖使用)で様子をみることにしました。

上記が骨癒合後の画像ですが、脛骨外側関節面の陥没を軽度認めます。最後の診察で、う~んと唸ってしまいましたが、ご本人は特に膝関節の疼痛が無いとのことです。
よく考えると、もともと膝関節の内反型OAがあったので、今回の脛骨高原骨折で立位のFTAが正常化している可能性があることに気付きました。
自然にHTOを施行したことになったのでしょうか??? もちろん、関節面の不適合や不安定性が発生した可能性はあります。
しかし、疼痛なく普通に歩いているので、今回に関しては結果オーライでした。狙ってできるものではないですが、こういう治療方法(?)もアリなのかと思いました。