整形外科医のブログ

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腰椎

腰椎椎間孔部の除圧術

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昨日の午前の手術は、右L5/S1椎間孔でのL5神経根症状に対する外側の椎弓切除術でした。この方は約2年前に脊柱管狭窄症に対してMILD法(筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術: muscle-preserving interlaminar decompression)を施行しています。


術後1.5年は問題なかったのですが、数ヶ月前から右下腿後面の痛みが出現しました。L5/S1にも脊柱管狭窄をみとめますが、神経根造影をすると右S1ではなくL5神経根が原因のようです。



L5神経根造影



そこで、やむを得ず右椎弓外側の切除術を施行しました。皮切は右L4/5椎間関節直上に置きました。筋間から進入して右L4/5椎間関節を展開しました。


L5椎弓外側で横突起を確認してから、L5椎弓の外側の掘削を開始しました。前回手術の右L5椎弓上縁との位置関係を確認しながら慎重に掘削を行いました。


椎弓外側はよく出血し、また術野も深かったです。ようやく椎間孔部の除圧が完了しましたが、単椎間MILD法の倍近くの時間を要しました。やはり、椎弓外側の除圧は難しかったです。



術後



椎間孔部の除圧を目的とした椎弓外側の切除術では、脊柱管内の手術と解剖が異なるので、充分な予習が必要です。また脊柱管内からよりも外側から切除を進める方が安全でしょう。




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腰椎の手術―ベーシックからアドバンストまで必須テクニック (OS NOW Instruction)


棘突起間デバイスの優位性確認されず

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Medical Tribune 2013年12月12日号の「海外の主要医学誌から」に興味深い記事がありました。以下、Medical Tribuneからの転載です。


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腰部脊柱管狭窄症への棘突起間デバイスの優位性確認されず



腰部脊柱管狭窄症に対する棘突起間デバイス植え込みに外科的減圧術を上回る優位性は認められないと,オランダのグループがBMJの11月30日号に発表した。  

腰部脊柱管狭窄症に対する棘突起間デバイス植え込みは,標準的な外科的減圧術と比べ侵襲性が低い。同グループは,棘突起間デバイス植え込みに減圧術を上回る効果があるかどうかを検討した。  

対象は,腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行患者159例。80例を棘突起間デバイス群,79例を減圧術群にランダムに割り付けた。1次エンドポイントは,短期(8週目)および長期追跡(1年目)のチューリヒ跛行質問票(ZCQ)スコアとした。  

その結果,ZCQスコアによる8週目の治療成功率は減圧術群の72%に対し,棘突起間デバイス群は63%と優位性は認められなかった。両群の1年目のZCQスコア(P=0.44)や他の転帰に有意差はなかった。  

術後早期に再手術が必要になった患者は減圧術群の6例と比べ,棘突起間デバイス群では21例と有意に多かった(P<0.001)。


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日本でも一時期、X-stopという棘突起間デバイスが流行ました(?)が、残念ながら統計学的には有意な症状の改善を得られなかったようです。やはり、症状の強い症例ではしっかり脊柱管の除圧を行うことが重要なのでしょう。


椎間板等の脊椎前方成分に対する手術は、長期的には手術の是非について疑問に思うところはあります。しかし、後方成分の骨性除圧に関しては積極的に施行してもよいのでは?と個人的には思っています。




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腰椎の手術―ベーシックからアドバンストまで必須テクニック (OS NOW Instruction)



変性の強い脊柱管狭窄症は要注意!

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今日の午前の手術は、筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術(muscle-preserving interlaminar decompression: MILD法)でした。かなり変性の強い腰部脊柱管狭窄症の方でした。


通常、棘突起から椎弓の内板までは5mmのdiamond burrを使用しますが、骨粗鬆症がベースにあったため、あっという間に内板にまで到達しました。


スパーテルを用いて黄色靭帯を椎弓から剥離しました。ここまでは問題なかったのですが、硬膜と黄色靭帯の癒着が激しく、いつものように黄色靭帯を硬膜からうまく剥がせませんでした。


かなり慎重に黄色靭帯を硬膜から剥離したのですが、癒着が高度であったため部分的に硬膜損傷を併発しました。幸い小さな穴だったので、6-0 プロレンを用いて硬膜修復を行いました。


変性が高度な腰部脊柱管狭窄症は硬膜と黄色靭帯が癒着していることがあります。黄色靭帯切除の際には、細心の注意をはらって黄色靭帯を硬膜から剥離するべきだと思いました。




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新鮮な圧迫骨折なのに叩打痛が無い??

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昨日は昼から急患を診ました。この方はまだ30歳台なのですが、400ccバイクを持ち上げてから腰痛が出現して体動も困難となって救急受診されました。


搬送時に腰椎の叩打痛を丹念に調べましたが、何度叩打しても痛みが無かったです。また圧痛もほとんどありませんでした。しかし単純X線像では、L5椎体上縁に圧潰を疑う所見を僅かに認めました。


若年なのですが疼痛の程度が高度だったのでMRIを施行しました。MRIではfat suppressionでL5椎体上縁の高輝度変化を認めました。やはり新鮮なL5圧迫骨折だったのです。


画像所見を確認した上で、もう一度L5の叩打痛を調べましたが、やはり「痛くない」とのことでした。通常、若年者は高齢者と比べて知覚がしっかりしているのですが・・・? 不思議ですね。


以前にも記事にしましたが、腰椎圧迫骨折では意外と叩打痛が無いケースがあります。確かに身体所見は重要ですが、それだけを妄信すると骨折を見落とすことがあることを再確認しました。




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