整形外科医のブログ

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臨床的寛解

関節リウマチ治療の必勝パターン

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先日、名古屋大学整形外科の高橋伸典先生の講演を拝聴しました。関節リウマチ治療では、生物学的製剤が3種類8剤も出そろい、さまざまな選択肢を採ることが可能となりました。


これだけたくさんの生物学的製剤があると、治療の選択肢も増えるため、どれがベストチョイスであるのかに自信が持てなくなります。


このような日常診療を思い浮かべながら講演を拝聴していると、高橋先生が「バイオ製剤の使い分けは、当たるも八卦当たらぬも八卦の世界だ」とおっしゃられるではないですか!


プロフェッショナルがこんな言葉を発すると、私のような場末病院で診療しているモノとしては、非常に安心できます(笑)。


もちろん謙遜でおっしゃられているのですが、治療効果予測確率を最大限に高める努力が重要であると強調されていました。


ここで鍵となるのが、MTX併用の有無と併用量です。現在MTXは最大16mg/週まで使用可能になりましたが、平均的日本人では12mg/週ぐらいが充分量だそうです。


12mg/週のMTXを服用できている患者さんに対する抗TNF製剤の治療効果発言確率はかなり高いです。今回の講演の結論は下記のごとくです


  • MTXをしっかり服用できている患者さんは、ほぼ勝利を確信できる
  • MTXを増量して疾患活動性を低下させ、抗TNF製剤を導入して臨床的寛解に持ち込む



もちろん、全ての患者さんがMTXを充分量内服できるわけではないですが、これが現時点での関節リウマチ治療の必勝パターンとのことでした。





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関節リウマチの疾患活動性を評価するための指標

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関節リウマチのタイトコントロールを実践するために欠かせないのが、疾患活動性の評価です。
一般的には、DAS28-ESR、SDAI、CDAIを用いることが多いと思います。


理想的には寛解を目指すべきですが、なかなか難しい症例があるのが現状です。
したがって、最低限の目標である低疾患活動性(LDA)の基準は覚えておく必要があります。


評価指標                       寛解            LDA           MDA

DAS28-ESR                    2.6              3.2             5.1

SDAI                              3.3              11              26

CDAI                              2.8              10              22

LDA: 低疾患活動性

MDA: 中疾患活動性


慶応義塾大学リウマチ内科の竹内教授は、臨床的寛解はMTXで15-30%・生物学的製剤でプラス19-45%の、合計34-75%までは、臨床的寛解を望めるだろうとおっしゃられています。


う~ん、なかなかハードルが高いですね。

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