株式市場ではもみ合いが続いています。
超弩級の金融緩和が世界中で実行されつつあり、人為的な景気浮上政策が採られています。
投資の世界では「FEDには逆らうな」という相場格言があります。ウォール街の相場格言なので、米国株投資を実践しているのであれば知らない人が居ないほど有名です。
FED(米国の中央銀行)が禁じ手であるヘリマネまで投入して、米国経済を支えようとしています。相場格言に従えば、米国株を買うしかない状況です。
そして、金融緩和を実施している国(日・欧・英・豪・加)でも同様の状況と言えます。歴史上はじめての超金融緩和祭りが開催されようとしている...。本当でしょうか?
実体経済は悲惨の一言です。2020年5月現在の状況では大量倒産は必至と思われます。政府はあらゆる手を尽くして恐慌入りを回避しようとしていますが、財政には限度があります。
200万円の持続化給付金、10万円の特別定額給付金、15000円/日の雇用調整助成金等、これ以上ないレベルでの政府施策のオンパレードです。
このように金融政策、財政出動の両面において、持てる力のすべてを投入している状況にもかかわらず、コロナ禍のマイナス影響が大き過ぎて実体経済はナイアガラ滝状態です。
こんな悲惨な状況で株式投資とかありえないでしょう?というのが正直な感想です。フツーの感覚の持ち主なら、すべての株式を売却してキャッシュを温存する状況です。
しかし、株式市場は3月末を底にして小康状態を保っています。そして着目するべき点はマザーズ指数です。
驚くべきことにコロナショック前のレベルにまで戻しています。一般的に小型株指数は株価上昇の先行指標になります。TOPIXの 1450/1700=85%程度と対照的です。
これは明らかに超金融緩和の効果が発現していることが理由と思われます。2008年のリーマンショックの時とは、株価と実態経済の乖離度合が全く異なります。
当時は株価と実体経済はほぼ連動している印象でしたが、今回は明らかに別世界の様相となっています。やはり、その理由は超金融緩和が原因なのでしょう。
実体経済と全く連動していないように見える株価推移の原因は、天災か人災かの違いだと思います。2008年のリーマンショックは人災でしたが、今回のコロナショックは天災です。
リーマンショックは人災だったので、大規模な金融緩和・財政出動には大きな批判が伴いました。しかし、天災である今回は違います。
極めて迅速に超弩級の金融緩和+財政出動が実行されつつあるので、リーマンショック時と比較しても株価と実体経済の乖離が出現しているのでしょう。
そう考えると、現在の状況も腑に落ちます。そこから導き出される方針は、BUY & HOLDではないでしょうか。やはり「FEDには逆らうな」は健在だと思います。
そうは言っても、現在の悲惨すぎる状況から考えると、株を買うのは馬鹿げた行為です。私は手持資金の 1/3を投入して BUY & HOLDしていますが、決してマネしないでくださいね。
★★ 医師のための金融資産形成術 ★★
資産家および医師を対象として、2015年10月に開催した本ブログ管理人による 「金融資産形成術セミナー」 の動画、および講演で使用したスライドです。
勤務医・開業医の種類に関わらず、医師が資産形成する際には下記の3つを組み合わせることで効率良く資産形成することができます。
1. 医師免許をベースにした人的資産からのキャッシュフロー
2. 不動産からのキャッシュフロー
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①②で得られる安定したキャッシュフローを元手にして、③の金融資産投資技術を用いて資産形成するのです。しかし、多忙な医師が金融資産投資で結果を出すのは難しいのが現実です。
一方、金融資産投資は買値で投資収益性が決まります。 ”多忙な医師がいかにして金融資産を安く買うか?” という命題を解決するため、私は超長期逆張り投資戦略を選択しています。
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