整形外科医のブログ

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関節内骨折観血的手術

PIP関節脱臼骨折の治療は難しい

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昨日の午後は、PIP関節脱臼骨折に対する関節内骨折観血的手術でした。
PIP関節脱臼骨折には①軸圧型 ②過伸展型 があります。


②ではPIP関節屈曲位で骨片の整復位を獲得できれば、その状態でシーネ固定して保存治療を選択できます。①では中央に嵌入骨片を形成しやすく、手術適応となることが多いです。


残念ながら昨日の症例は①であり、中央に嵌入骨片を形成していました。手術は、掌側からのzig-zag切開もしくは側方からの切開で進入します。昨日の方は側方から進入しました。


皮下を剥離するとすぐに骨折部を展開できます。掌側骨片には側副靭帯が付着しているので、これを損傷しないように注意する必要があります。骨折部を開大して嵌入骨片を挙上しました。


掌側骨片を整復して、掌側からLeibinger profile screwのXS 2本を挿入しました。骨片がしっかりしていたのでscrewを選択しましたが、粉砕している場合にはpull-out wireを選択します。


小さい術野で繊細な手技が要求されるので、軸圧型のPIP関節脱臼骨折の手術は比較的難易度が高いと思います。CTで骨片間の位置関係を頭に叩き込んで手術に望むべきでしょう。




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脛骨高原骨折に対する関節内骨折観血的手術

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今日の午前は脛骨高原骨折に対する関節内骨折観血的手術でした。
CTで3方向の再構成をしたところ、外顆の後方1/2のみ陥没しているタイプでした。


脛骨外顆の後方のみ陥没している骨折はあまり診たことが無かったのですが、前方から関節包切開しても意味が無いので、今回は腸脛靭帯の後方から外側関節包を切開しました。


脛骨高原骨折は比較的ありふれた骨折ですが、意外に良好な臨床成績を得ることが難しい骨折のひとつだと考えています。本日使用したのはシンセスの左用L型バットレスプレートですが、はっきり言って日本人の体格や脛骨の形状に合っていません。どうしてもL字の前方カドの部分が、骨から出っ張ってしまうのです。


また手術手技自体が結構難しく、なかなか陥没した関節面を過矯正になるまで挙上できません。私の場合は、ボーンインパクターの叩打しながら慎重に挙上していきます。エレバトリウムや平ノミを使用して用手的にゆっくり挙上する医師もいますが、軽い叩打を連続して挙上する方が骨片の挙上・整復は容易であるように思います。


もちろん、内固定材料が進化しているのは事実です。昔は挙上した関節面を保持するためのスクリューとして、6.5mm cancellous screwを使用していましたが、今ではロッキングスクリューを選択可能です。ロッキングスクリューならバックアウトしてくることも無いため安心です。


しかし、他の部位とちがって、脛骨高原骨折に関しては決定版といえるほどの内固定材料が無いのが現状です。メーカーの方にはがんばってもらいたいところですね。


※ 手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するホームページからダウンロード可能です。

ただし、
手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします


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