整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

非定型大腿骨骨折

イベニティでも非定型大腿骨骨折を併発しうる?

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先日、大腿骨頚部骨折にたいして人工骨頭置換術施行した症例で、
大腿部痛を訴える症例がありました。骨粗鬆症が高度だったのでイベニティ→BP製剤にスイッチしたところです。


大腿部痛を訴えて近医を受診したのですが、その際の担当医から「非定型大腿骨骨折の疑いあり」と言われたとのことで、患者さん家族が怒鳴り込んできました...。


大腿骨の単純X線像では、ステム先端の皮質骨がやや肥厚しています。これ自体はよく外来でみかける所見であり、何故この所見で非定型大腿骨骨折なのか理解に苦しみます。


診察すると、どうやら腰椎由来の臀部から大腿部痛のようです。まだ、BP製剤は1回しか服用してもらっていないので、非定型大腿骨骨折はないだろうと思いました。



しかし、その開業医はそこそこベテラン医師なので、もしかしたらイベニティでも非定型大腿骨骨折は発生するのかも? と心配になりました。


製薬会社に問い合わせたところ、BP製剤の長期服用例で報告があったようですが、イベニティ単独ではないようです。そりゃそうだな
...。


もちろん、非定型大腿骨骨折自体が原因不明であり、半数以上は BP製剤服用歴は無いため、BP製剤の長期服用が無くても発生する可能性はあります。


今回患者さんに怒鳴り込まれて、改めて非定型大腿骨骨折症例の対応は難しいと感じました。まぁ、今回は誰が見ても非定型大腿骨骨折ではないのですが...。







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非定型大腿骨骨折の健側治療は?

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非定型
大腿骨骨折...

なかなか骨癒合しない嫌な骨折ですね。


できればあまりお目にかかりたくないですが、延々とBP製剤を投与されている症例も散見され、今でも一定頻度で発生している印象を受けます。


骨折に至った症例は手術するしかないのですが、反対側に無症状の骨膜肥厚が存在する場合には悩むことが多いです。


骨折してしまうと難治性なので、主治医的には手術しておきたいところですが、無症状の骨膜肥厚に対して手術を提案しても拒否される可能性があります。


一応、ベストと思われる選択肢は、

  1.  無症状の骨膜肥厚に対して予防的に髄内釘
  2.  BP製剤中止
  3.  PTH製剤投与

と思われますが、①はやはりハードルが高い印象を受けます。


主治医的にも無症状の症例に対して予防的に手術を施行するのは憚れることではあります。それでも他医で
BP製剤が投与されていたのでがなら、まだ強く勧めることも可能です。


非定型大腿骨骨折症例の健側の治療はなかなか難しい論点があると感じています...。







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