整形外科医のブログ

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靭帯バランス

TKA: 骨切りはやや多めがスマート!?

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昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
KL grade 4で、ちょうど手術をやり頃な患者さんでした。


最近になって思うのですが、TKAではある程度思い切って多めに骨切りしていった方が、術野の展開が楽で、いろいろな術中ピットフォールに陥りにくいのではないでしょうか?


昔は骨切りを最小限に留めて、軟部組織の靭帯バランスでギャップの調整を行っていました。しかし、あまりタイトな術野で手術していると、膝蓋骨周囲のトラブルをきたすケースを散見します。


逆にある程度大胆に骨切りや骨切除を施行していくと、術野の展開が楽なので膝蓋骨周囲や軟部組織に対する侵襲は少なくて済みます。更に手術時間の短縮にもつながります。


一度、骨切りしてしまうと取り返しがつかなくなるので、できれば軟部組織で調整を!と思っていましたが、よく考えたら軟部組織も一度剥離したら取り返しがつません。


もちろん、骨切りや骨切除と比べて軟部組織の剥離の方が、手技施行時間単位の効果が小さいので靭帯バランスの微調整が利くという利点があります。


このため初心者のうちは、軟部組織剥離をメインにする方が時間は掛かりますが安全です。しかしある程度の経験を積めば、許容範囲内で多めに骨切りする方がよりスマートかなと思います。


実際、術中にかなり大胆に骨切りした!と思っても、最終のインサートの厚みが通常よりも2mmぐらいしか厚くならないケースがほとんどだと思います。私の意見はいかがでしょうか?



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TKA: 高度内反膝+屈曲拘縮

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昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
血液透析中の方で、脛骨内顆に巨大な骨欠損のある難症例でした。


この脛骨内顆の骨欠損のためFTAが195度もあり、屈曲拘縮も併発していました。このような方には大きな皮膚切開で進入してmedial parapatellar approachでしっかり術野を確保しています。


まず屈曲拘縮に関しては最初から大腿骨を通常より2mm切り上げました。脛骨側も内顆骨欠損の兼ね合いで1mm切り下げています。これだけ骨切しても伸展ギャップは非常にタイトでした。


内外側の靭帯バランスに関しては地道に
内側のリリースで対応するしかありません。脛骨骨切面から脛骨結節上縁に停止するG, STのレベルまで一気にリリースしました。


屈曲拘縮への対応も兼ねて、このレベルの剥離を脛骨背側の中央部まで施行しています。更に脛骨インプラントを許容できる最小サイズを選択して脛骨内側の余分な骨棘を切除しました。


これだけリリースを行いましたが、内外側の靭帯バランスは内側の緊張が残りました。術中の伸展制限は約10度なので、あとはリハビリテーションをがんばってもらい対応する予定です。


ちなみに血液透析の方だったので感染対策に抗生剤にセメント40gに対して抗生剤(CEZ)を0.5g混ぜています。欧米のように日本でも抗生剤含有骨セメントが販売されたらいいですね。



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TKA: 皮切の小ささは無意味

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昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。使用機種は、ライト・メディカル(WRIGHT MEDICAL)のEVOLUTIONでした。なかなかデバイスが洗練されていて、使い勝手が良い機種だと思います。


さまざまなインプラントが発売されていますが、インプラント間(デバイス間)の差はマイナーチェンジ程度の差でしかないので、やはり術者の技量が手術成績に大きく影響すると思います。


一昔前に流行ったMISが今ではあまり顧みられることが少なくなった最大の原因は、侵襲の小ささに拘り過ぎて下肢アライメントや靭帯バランスのチェックが疎かになりがちな点だと思います。


昨日は12cm程度の皮切でしたが、やはり術野の展開が難しかったです。基本的には3名で手術を行っていますが、1名でも熟練していないドクターが居ると手術時間が延長してしまいます。


皮切が小さくなるほど、レトラクターの使用方法が重要となります。具体的には内側の展開を行う時には内側を中心にレトラクターを引いて、外側のレトラクターはほとんど抜けない程度に掛けているだけといった感じです。


MISは小さな皮切の手術ではなく内部の軟部組織に対する低侵襲手術であるとよく言われますが、インプラントを至適な靭帯バランスで設置するためには、軟部組織に侵襲を加えざるを得ません。


したがって、やはり分かりやすい”MIS”は、小さな皮切の手術ということになってしまいます。レトラクターの使い方次第でかなり皮切を小さくできますが、良い方向への長期成績には全く影響しないので、やはり普通に展開した方がよいかなと感じました。




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TKA: 屈曲ギャップ21mmではインサートが入りませんでした

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昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
術前から関節拘縮が高度な方だったので、骨切後のギャップが非常にタイトでした。


トライアルまで行ったのですが、ギャップがタイト過ぎてどうしてもインサートが入りませんでした。この方は骨切り終了の段階でテンサーで計測したところ、40ポンドで伸展ギャップ20mm、屈曲ギャップ21mmでした。


理論的には20mm以上のギャップがあればインサートを挿入できるはずですが、やはり屈曲ギャップ21mmでは厳しかったです。今回は脛骨骨切り面を2mm切り下げることでインサートが挿入可能となりました。


経験的にはテンサーの計測が、40ポンドで伸展ギャップ22mm、屈曲ギャップ26mm程度あれば術後の可動域訓練も比較的スムーズに進む印象です。


内外側の靭帯バランスは軟部組織の解離で対応するべきですが、さすがに伸展・屈曲ギャップともタイトな症例では脛骨の切り下げで対応せざる得ないと思いました。




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TKAの靭帯バランス

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昨日の午後は、人工膝関節全置換術(TKA)でした。
関節リウマチなのですが膝関節の拘縮が著明で、術前の可動域が70-20-0度でした。


大腿骨のdistal cutをした段階で、おおよその靭帯バランスのチェックをしたところ伸展がかなりタイトでした。このような場合、まず大腿骨遠位骨切面に、最も薄いスペーサーブロック(ZIMMER NEXGENの場合は10mm)を当てて下肢を牽引します。


この状態でスペーサーブロックの反対側の面を脛骨にマーキングすることで、脛骨骨切りのおおよその部位を判断できます。この段階で術前の作図とかなり骨切り量が異なる場合は要注意です。術中のスペーサーブロックでの計測位置の方が正確な場合が多いので、大腿骨もしくは脛骨の切足しが必要となりがちなのです。


更に骨切りが進んでトライアルの段階になると、いよいよテンサーの登場です。PSタイプのTKAの場合、PCLが屈曲時の安定に寄与するため、伸展ギャップより屈曲ギャップの方が大きくなります。つまり、屈曲ギャップ=伸展ギャップ+4mm程度が理想的となるのです。機種によっては+6mmまで許容される場合もあります



このようにTKAは、骨の手術ではなく軟部組織の手術なのです。
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