整形外科医のブログ

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骨増殖性

THA: 拘縮の強い骨増殖性OAではどんどん骨切除しましょう!

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昨日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
この方は、著明な外転拘縮をきたした骨増殖性OAでした。


術前から可動域が小さい方は、難しい手術になることが多いです。拘縮の原因は骨性であることが多く、骨棘が発達しているために可動域制限が高度になるのです。


このような症例で拘縮を解除せずに寛骨臼の操作に進むと、大腿骨を十分に排除できないので、リーミングの中心位置が偏心することがあります。


拘縮を解除する方法としては、①軟部組織のリリース と ②骨棘切除 があります。通常は①を中心に手術を施行しますが、骨増殖性OAの場合には②を優先するとスムーズに拘縮が解除できます。


特に坐骨部の巨大骨棘を切除することで、大腿骨の排除も容易になり関節の緊張も緩みます。まずは坐骨部の骨棘切除をターゲットにすると良いのではないかと思っています。




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                                    人工股関節全置換術



THA: 骨増殖性変化の強い症例では骨棘を徹底的に切除しています

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昨日の手術は、午前・午後とも人工股関節全置換術(THA)でした。
午後の方は、骨増殖性変化が強くて関節拘縮も高度でした。


このような方は、展開が難しいので大腿骨骨折を併発しないように慎重に手術を行う必要があります。首尾良く脱臼できても、まだ安心できません。


骨棘形成が著しいため、寛骨臼がタコツボのようになっていることが多いです。このような場合にはリーミングの前段階で邪魔になる骨棘を切除します。


そして、リーミングが終了してカップを設置してから、カップの赤道面よりも末梢側の骨棘を切除します。この操作により下記の如くのメリットがあります。


 ① ポリエチレンの設置が容易になる
 ② インピンジメントの原因が除去されるため、股関節が安定する
 ③ 拘縮した股関節の緊張が緩和されるため、術後のリハビリテーションがラクになる


できるだけ骨を温存するという考えもありますが、私は特にカップの赤道面よりも末梢側の余分な骨棘は基本的に全て切除するようにしています。


ただし。荷重部の骨棘(roof osteophyte)は別です。この部分はポリエチレン設置やインピンジメントの原因にはなりにくいので、インプランテーション後の緊張をを確認してから切除するかどうかを決定しています。



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