整形外科医のブログ

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鵞足炎

知ってる? 鵞足炎は膝関節内側痛の原因のひとつ

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鵞足炎をご存知でしょうか?
恥ずかしながら、私はこれまであまり鵞足炎を診たことがありませんでした。


鵞足は
縫工筋、半腱様筋、薄筋の脛骨停止部で、ACL再建術や TKAの際にみかけることが多いです。この部位に炎症をおこしている状態が鵞足炎です。


2ヵ月前から筋トレ、特にレッグカールの際、左膝関節内側にかなりの痛みを感じるようになりました。おいおい、まさか OAじゃないだろうな...。夜間痛まで出てくる始末。



しかし圧痛部位は微妙に膝関節ではありません。どうやら鵞足っぽいのですがそんなところに炎症が起こるか?!そこでMRIを撮像したところ、はっきり映っていました、鵞足炎が!



220203 - コピー



実は大腿骨内顆骨壊死とかがあったら嫌だなぁと思って撮像したのですが、想定どおり鵞足炎でした。それにしても鵞足炎が何故発症したのでしょうか?


おそらくロクにストレッチもせずに、週 2回ペースでボクシングジム通いしているためでしょう。ボクシングのフォームが悪いことも原因のひとつかもしれません。


いずれにせよ診断はついたワケですが、鵞足炎って結構痛いんです。しかもロキソニンやテーピングはほとんど効果無し。ステロイド注射や PRPに走る人が居るのも頷けます。


痛みを無視してボクシングと筋トレを続けていますが、医者の不養生を地で行っていると言っても過言ではないでしょう...。






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鵞足炎の治療の問題点

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先日、20歳台女性が膝関節内側の痛みを主訴に初診されました。
外傷の既往も無く、スポーツも特にしないそうです。


診察すると膝関節内側関節裂隙ではなく、関節裂隙よりもやや末梢の脛骨内顆部に圧痛がありました。いわゆる鵞足部の痛みのようです。


単純X線像でも明らかな異常所見は無かったので、消去法的に鵞足炎と診断しました。通常、鵞足炎はスポーツ選手のオーバーユースによって発症することが多いです。


今回の患者さんの原因はよく分かりませんが、軽症の場合には膝を使う運動を控えて安静を保つことで、炎症が治まり数週間で自然に軽快することが多いです。


痛みが強い場合には消炎鎮痛剤を処方します。ステロイド剤のトリガーポイントも炎症コントロールに有効ですが、個人的にはステロイド剤は嫌いなのでテーピングを指導しています。


鵞足炎の治療の問題は、10歳台のスポーツ選手に多く発症して慢性化しやすい点です。無菌性髄膜炎併発リスクから、未成年にはロキソニン等の消炎鎮痛剤を処方しにくいのです。


カロナールでは鎮痛効果がイマイチなのですが、ロキソニン処方で無菌性髄膜炎の地雷を踏みたくありません。治療としては切れ味が悪いですが、安全第一に考えると仕方無いですね。



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