今日の午前中は外来でした。
遊具から転落した小学生が初診しました。
右肘関節MCL損傷に対してギプスシーネ固定を行いましたが、前足部も痛がります。第4中足骨頭に軽度の腫脹と圧痛を認めました。しかし単純X線像では明らかな骨折を認めませんでした。
腫脹・圧痛が続くのでしばらくフォローしたところ、受傷後3週目の単純X線像で第4中足骨頭に仮骨形成を認めました。やはり中足骨頭骨折だったのです。
前足部の外傷では成人の中足骨頚部骨折に対して、なぜか小児では中足骨頭骨折が多い印象です。Freiberg病には中足骨頭骨折の見逃し説がありますが、これだけ骨折の発生頻度が高いと頷けます。
ただ、受傷後3週間ほど経過してから中足骨頭骨折であることが判明したところで治療方針を変えることはなく、そのまま外固定無しでの安静のみにしています。
したがって、「骨折は意地でも見逃さない!」という整形外科医としての自己満足の世界かもしれません。もちろん患者さんにも医療保険の給付金が多少上がるというメリットはありそうですが・・・。
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Freiberg病
今日の午前中は外来をしていました。
土曜日は学生が押し寄せてくるので、普段と異なる疾患が多いです。
第2ケーラー病(Freiberg病)も学生にときどき発生する骨疾患のひとつです。
思春期の女性の第2中足骨頭に好発し、原因は不明です。
現在では外傷説が有力で、中足骨頭骨折が見逃されたものである可能性を指摘されています。
思春期の女性の明らかな外傷の無い前足部痛では、疲労骨折と並んで鑑別診断のひとつに挙げる必要があります。治療はX線所見のステージによりますが、まずは足底板での保存治療を行います。
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