整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

U字スプリント

U字スプリントにも意外な弱点が...

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先日、足関節脱臼骨折の患者さんに外固定を施行しました。3果骨折なので、半端なくグラグラです...。手術まで数日あるので外固定を実施しました。


私は、足関節周囲の外傷ではU字スプリントを愛用しています。もちろん、今回もU字スプリントなのですが、翌日診察すると足関節の上方が当たって痛いとおっしゃられます。


確認すると、両果部の少し中枢側でU字スプリントが少々当たっていました。ここで手が止まってしまいます。U字スプリントなので調整が難しいのです。



U字スプリントではない通常のシーネの端が当たって痛い時には、私はこちらで紹介したようにペンチを用いてギプスシーネの角の部分を折るだけで済ましています。 


以前は、ギプスカッターで角取りしていましたが、粉が飛散するし時間もかかります。フェルトパッド部をめくって、ファイバーグラス部をペンチで折る方法がベストだと思います。



フェルトパッドを剥がすのが面倒なら、フェルトパッド越しにファイバーグラスを折ってもよいでしょう。 これだけでも十分に目的を達成できます。


しかし、U字スプリントでは足関節を包込むように覆っているため、本体部分の修理が難しいのです。そもそもギプスシーネでは足関節部分を圧迫することもありません。


無理矢理、U字部分を広げましたが固定性がイマイチになりました。今回の修繕に関してはギプスシーネの方が楽だったと思います。


足関節の腫脹が強くなり過ぎると、U字スプリントでは調整が困難になる...。U字スプリントの意外な落とし穴かもしれません。

 





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U字スプリントの修理は難しい?!

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先日、腓骨遠位端裂離骨折の患者さんを診察しました。
私は足関節周囲の外傷ではU字スプリントを使用しています。


今回の方も例に漏れずU字スプリントなのですが、小柄な方のため通常のシーネでは少し幅が広すぎたようです。このため、前方部分が折り返されて下腿前方に当たって痛いとのことでした。


シーネの端が当たって痛い時には、私はこちらで紹介したようにペンチを用いてギプスシーネの角の部分を折るだけで済ましています。 


以前はギプスカッターで角取りしていましたが、粉が飛散するし時間もかかります。フェルトパッド部をめくって、ファイバーグラス部をペンチで折る方法がベストだと思います。



フェルトパッドを剥がすのが面倒なら、フェルトパッド越しにファイバーグラスを折ってもよいでしょう。 これだけでも十分に目的を達成できます。


ただし、今回の方では少し苦戦しました。 シーネの前方部分が折り返されていたため、ファイバーグラスがなかなか折れなかったのです・・・


ファイバーグラス1枚だけなら難なく折れるのですが、 折り返されて2枚になるとなかなか折れないのです。毛利元就の「3矢の教え」を地で行っています(笑)。


苦労して何とか折りましたが、今回に関しては正直言ってギプスカッターの方が楽だったと思います。U字スプリントの意外な落とし穴かもしれません。 





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U字スプリントの素晴らしい工夫

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先日、U字スプリントで治療中の患者さんを診察する機会がありました。
U字スプリントを装着する際は、足関節両果より中枢側のみ弾性包帯で巻くように指導します。


しかし、先日の患者さんは弾性包帯がすぐにズレることに不満があったようで、素晴らしいアイデアを思いつかれました。それは足関節サポーターを弾性包帯の代用にすることです。





上記のようなタイプの足関節用のサポーターをU字スプリントの上から履くことで、弾性包帯の代わりになります。弾性包帯を巻く手間も省けて一石二鳥です。


見た目もシンプルで好感が持てました。価格は500円程度で、さほど高価なモノではありません。uxcellのサポーターである必要性はないため、同型なら何でもOKだと思います。




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U字スプリントを独りで巻く方法

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足関節外側靭帯損傷に対するU字スプリント作成のコツをお話します。U字スプリントは、足関節底背屈方向の制動性は弱いものの、内がえし運動に対しては充分な制動性があります。


U字スプリントのメリットは自己着脱が容易なことです。U字スプリント作製後は下腿部分のみを弾性包帯で適当に巻くだけで固定できるので一般人でも容易に固定することが可能です。


また、U字スプリントは足部の嵩が小さいので、大きめの靴であれば履くことも可能です。問題点はU字スプリント作成時に少しコツが必要なことです。


Monthly Book Orthopaedics vol.28 No.10で獨協医科大学越谷病院の栃木祐樹先生は、助手や患者本人にU字スプリントの両端を引っ張り上げてもらっています。


引っ張りあげていないと踵部に浮きが出来てしまうからなのですが、患者さんの中には痛いので上手く引っ張り上げることのできない方もいます。


このため、私は腹臥位・膝関節90度屈曲で
U字スプリントを作成することにしています。重力を利用することで引っ張り上げる手間がはぶけるため、医師独りでも巻くことが可能となります。


また、腹臥位・膝関節90度なので足関節も自然に背屈してきます。このため、外固定作成時に発生しがちな尖足位での固定も比較的容易に回避することが可能です。


足関節外側靭帯損傷を受傷する患者さんは若年者が多いです。高齢者に外来で腹臥位になってもらうのは厳しいですが、若年者であれば苦もなく
腹臥位になってもらえます。



このようにちょっと手間ですが、患者さんに腹臥位になってもらうことで、煩わしい
U字スプリント作成も少し省略化できるようになると思います。






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U字スプリント作成のコツ

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先日の足関節捻挫に対するU字スプリントの捕捉です。
実際にU字スプリントの作成では少し工夫が必要です。


何も考えずにU字スプリントを作成すると、ちょっと不細工なモノが出来上がってしまうのです。具体的なチェックポイントはMonthly Book Orthopaedics vol.28 No.10の169ページをご覧下さい。


ここでは、獨協医科大学越谷病院の栃木祐樹先生が記載されていることを踏まえて、私の視点からU字スプリント作製の注意点を考えてみたいと思います。



U字スプリント - コピー



上の図はMonthly Book Orthopaedics vol.28 No.10の169ページからの転載です。栃木先生
はつま先を足台に乗せて足関節中間位に保つように指示されています。


次に助手や患者本人に両端を引っ張り上げてもらいます。当初、私は引っ張り上げる意味が分からなかったのですが、引っ張りあげていないと踵部に浮きが出来てしまうことに気付きました。


この点は橈骨遠位端骨折におけるU字スプリントとは異なるピットフォールです。しかし、基本的には簡単に作成できるので、医師・患者さんとも満足度の高い外固定方法だと思います。



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